タリンの古き街を探索する《エストニア旅》

タリンの古き街を探索する《エストニア旅》

はじめに

2019年2月にエストニアに行ってきました。エストニアと聞いてその場所が正確に分かる人も少ないのではないでしょうか。エストニアは北欧に位置し、バルト三国(エストニア、ラトビア、リトアニア)の一国です。

また他の国にいながらエストニアの電子国民となり、法人設立や銀行口座設立などを行えるような仕組みが整備されているように、IT大国でもあるのです。ちなみにSkypeやTaxifyといったソフトウェアはエストニアで開発されました。

そんなエストニアの首都タリンにはタリン歴史地区という旧市街が保存されているエリアがあり、そこは世界遺産にも登録されています。
(タリンから電車で2時間ほど離れた街、タルトゥには日本人建築家の田根剛さんらが設計したエストニア国立博物館があります。エストニアに行く際は是非そちらにも行くことをお勧めします。)

エストニアの首都タリンの構成

先述したようにエストニアの首都タリンには旧市街が保存されています。そしてその周りには高層ビルやショッピングモール、スーパーマーケットなど近代的な施設が見られる市街が広がっています。タリンの北側はフィンランド湾に面していて、南側にはウレミステ湖という大きな湖があります。またロシアの植民地であったこともあり、タリンではロシア語を主言語として話す人が約半数います。

タリンの交通網

タリンの街はバスや路面電車の交通網で張り巡らされていて移動が容易です。物価が比較的安いことからタクシーにも乗りやすいので、観光客が不便に感じることは無いと思います。また空港はタリン中心部に近くアクセスしやすいです。なのでコンパクトにまとまった街という印象を受けました。

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徒歩圏内でできる歴史的建造物巡り

タリンの歴史地区では様々な様式の建物を見ることができます。エストニアがドイツ、デンマーク、スウェーデン、ロシアと様々な国に支配されてきたことからこのような街が出来上がりました。

例えば聖ニコラス教会は1230年代に建てられ後に大きく改修されましたが、これはドイツの商人が建てたものです。そしてアレクサンドル・ネフスキー大聖堂はロシア復古主義の建物で、ロシア正教のもので、タリン市庁舎は1404年に建てられたゴシック洋式といった具合に街を歩けば異なる様式の建物に出くわし、観光しやすいコンパクトな範囲に歴史的な建造物が密集しています。

タリンの近代建築について

近代的な側面だと、首都のような人が集中する場所ではその成長過程に住宅の供給不足が起こります。それをタリンではアパートメントを建てて補っていくのですが、アパートメントの構成に特徴が現れてきます。当時はアパートの中央にRCの階段をコアとして設け、その両面に木造で居住空間を作るというパターンが多かったようです。

タリンには建築美術館があり、常設としてエストニア建築の変遷を学ぶことができます。反対に日本ではこのように足を運んで建築を学べる機会が少ないように思いました。

塔から町を一望する

高い塔から街を望んでみると、旧市街は切妻屋根の建物が多いことに気づきます。そこに明り採りとしてのドーマーや煙突、換気塔などが付き、景観を構成しています。

その旧市街の周りは急にフラットルーフの近代的風景が現れます。近代的景色に画一さを感じ、古き風景はそのように感じないのはなぜなのでしょうか。第5、第6の面としての屋根が視覚的に働くからなのか、それとも生活の想像がしやすいからでしょうか。そんなことを考えていました。

おわりに

街というのは歴史が積層した結果作られてきたものです。なので建築行為というのは必ず街に内包されるものですが、建築行為だけに目を当てていると歴史的な繋がりは破壊されかねないです。歴史を感じられる風景がいかに美しいものであるのかをエストニアのタリンに行って感じることができました。

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