はじめに「初ハノイ」
ベトナムの首都ハノイに行ってきました。ホーチミンには行ったことがありましたが、ハノイは今回が初めてでした。
これまで様々な国を旅していますが、特に予定を立てずに現地で気になったところに行ったり、ブラブラするという旅の仕方が好きです。
そうすると事前の知識がないからこその生の新鮮な情報に触れ、それに対した純粋な感想を持てるので気に入っています。
この記事ではハノイに行って気づいたことを中心に、時折建築士としての視点も交えながら書いていきたいと思います。
安心感のある清潔さ、ハノイ・ノイバイ空港
21時くらいにハノイ・ノイバイ空港に到着しました。成田空港から5時間半ほどかかりました。
空港は現代的な建築で清潔感がありました。
以前に行ったホーチミンのタンソンニャット空港は古かったので、空港に着いた時の印象がかなり異なりました。
そして空港を出た時の匂いも、ホーチミンではアジアらしい独特な匂いがしましたが、ハノイではそこまで感じませんでした。
空港は日中だとハノイの山並みを見ることができます。それはとても壮大で目を奪われました。
空港から市内へはGrabで移動しました。
空港税も込みで市内まで行くのにかかった費用は329,000ドン(約2,000円)でした。
28km、1時間の走行だったため、タクシー代もそれなりにかかりましたが、日本と比較すればかなり安いです。
人々の活力が溢れる夜市
空港から市内に着いた時は22時を過ぎていましたが、そこは大勢の人で賑わっていました。
ハノイ旧市街で夜市が開催されていたのです。この夜市は週末限定で、金・土・日に開催されます。
屋台も多いですが、それ以外にもカフェやスパ、お土産屋など観光地らしいお店も多かったです。
夜市には「これぞ東南アジアだ」という活気を感じられました。その雰囲気はホーチミンとも似ていましたし、バンコクの夜市とも似ていました。
道端で食べるベトナム料理
ベトナム料理と言えば、まずはフォーが挙げられると思います。
朝食にフォーを食べにいくと、お店の看板には「PHO BO(フォーボー)」と書かれていました。
「PHO BO」とは牛肉入りのフォーを指します。
思い返すとGrabの運転手と話していた時も、「フォーボーは食べた?」と聞かれたので、フォーと呼ぶより、フォーボーと呼ぶ方が現地では一般的なのかもしれないです。
食事のスタイルは店内で食べる店もありますが、道端に簡易な椅子と机が出されていてそこで食べる店が多いです。
フォーボーは一杯30,000ドン(約180円)という安さでした。
フォーボー以外にも名前の分からないものを色々と食べましたが、美味しくないものは一つもありませんでした。
この旅でベトナム料理をより好きになりました。
格安さが魅力的なベトナムドン
フォーボーを180円で食べられる安さがベトナムの魅力ですが、それでも円安が進んでいる2024年7月現在では、ベトナムの物価に対して非常に安いという感覚は無くなってきているように感じました。
2024年7月現在で1ドン=0.0062円で、2021年に入ったあたりから対ドンでの円安が続いています。
これまでの為替を見てみると、2007年1月頃に1ドン0.0079円、2011年10月頃に1ドン0.0037円でした。海外旅行が好きな自分からすると、円高を望んでしまいます。
記録として、2024年7月現在の物価を書いておきたいと思います。
2024年7月現在の物価(※ 1ドン=0.0062円)
屋台のフォー:30,000ドン(186円)
カフェのスムージー(パッションフルーツ):50,000ドン(310円)
路面店のスムージー(メロン):35,000ドン(217円)
Grab(空港から市内):329,000ドン(2,000円)
為替もありますが、物価の上昇を考えると、台湾の格安さを感じにくくなったように、きっと近いうちにベトナム旅行の格安さも感じにくくなるのだと思うと寂しい気持ちになります。
細長いハノイの建物
私は建築士なので、旅行をしているとやはり建物ばかりに目がいってしまいます。
ハノイの建物を見ているとかなり独特であることに気づきました。一棟一棟の間口が狭いのです。
つまり、建物が道路に面している部分が狭いのです。普通に3mくらいの間口の建物もありました。
実はこれはベトナムの建物形式であり「ニャオン」と呼ばれているものです。
昔は店舗併用住宅として、1階に店舗、2階に住居という2階建の構成が多かったようですが、最近は6.7階建てなど中層以上の建物が多く見られました。
気になって間口が細いカフェに入ってみました。
そうすると確かに入口は細いのですが、敷地の奥に入ると横にも広がりがありました。建築で言う旗竿敷地の形状に沿って建物が建っているイメージです。
このカラクリは「税金」の制度が生み出しているもののようです。間口の広さに対して税金を課しているためこういった独特な形が生まれているらしいのです。
カフェの細い間口の部分は専用のテラス席として、奥まったところは窓の無いほの暗い雰囲気がある席として、コントラストのある空間作りがされていました。
カフェの最上階から周りの建物を見てみると、間口の狭い建物は至る所にありました。
そして建物の屋上はツギハギで作られているものばかりで、台風や地震が来たら危なさそうでした。
安くて楽しいGrab Bike
タクシー配車アプリのGrabがある国での楽しみの一つが、バイクに乗ることです。
タクシーを呼ぶのと同じようにバイクを呼んで、後部座席に乗せてもらえるのです。
そこには日本では味わえない体験と手軽さ、安さがあります。
ハノイではバイクに車体の何倍もある荷物を乗せている人や、4人家族で乗っている人、5歳くらいの子供に運転させている人、スマホをいじりながら運転している人などいて、日本では考えられないゆるさを感じられました。
費用はというと、ハノイ市内の3.55km、18 分の移動で24,000ドン(148円)でした。
安いだけでなくて、バイクの疾走感を味わえて楽しいです。特に夜は夜風が気持ちよくて毎回乗りたくなります。
ちなみに車やバイクでの移動がメインのハノイですが、今後はより電車網も発展していきます。
現在一部だけ鉄道はありますが、将来像は都会らしく電車網を広くする計画があります。
そして道路を見ていると、幹線道路の作りが日本と似ているように思いました(車は左ハンドルで右車線です)。
調べてみると日本からは資金援助があるだけではなく、技術支援もしているらしいです。
歩道で散髪
ベトナムで特徴的な髪型は、男性の角刈りスタイルだと思います。
街中を歩いていると、突然歩道で散髪が行われている場面に出くわしました。斬新です。切った髪はそのまま歩道に散らかっていました。
そして皆一様に角刈りに整えられていく姿はシュール極まりなかったです。
公園で踊る人たち
ホアンキエム湖の公園で大人数で音楽に合わせて踊っていました。エアロビクスをやっているのです。
マニラでも同じような光景を見ましたが、とても楽しそうでいい運動になりそうです。
アップテンポの曲に合わせて踊っているので、見ている側も楽しい気分になりました。参戦している観光客もちらほらといました。
おわりに「平均年齢31歳の若い国」
以上、ハノイ旅の記録でした。
ハノイで強く感じたのは、若い人が多いということです。それは平均年齢のデータを見ても頷けます。
ベトナムは平均年齢が31歳なのです。日本は48歳なので、それは肌感覚でも感じるくらいの大きな違いです。
平均年齢の若さは将来の経済発展にも大きく関わってくると思います。
ベトナムはまだまだ魅力に溢れる国ですし、定期的にその発展の様子を感じにいきたいと思いました。