2019-03

建築

沖縄的な空間の在り方を考える「今帰仁村中央公民館」

はじめに 今帰仁村中央公民館は沖縄の今帰仁村にあります。 今帰仁村は名護市の北側、本部町の西側にありますが、今回は本部町の瀬底島に泊まり、建築を巡ってみました。 といっても見たいものはこの今帰仁村中央公民館と名護市庁舎です。 これらはどちらも象設計集団とアトリエ・モビルによる設計で沖縄らしさが詰まった建物です。 そして瀬底島から出発してサイクリングで行ってみたものの、山間のアップダウンのある道を1...
建築

自然に近い抽象さが作り出す風景「沖縄平和祈念公園」

はじめに 沖縄本島の南側の糸満市にある平和祈念公園へ行ってきました。 この公園は第二次世界大戦の沖縄戦終焉の地としての記憶を残す場、その後の平和を祈念する場として作られました。 公園内に設けられた資料館や塔、礎、墓苑などはそこに訪れる人々に沖縄戦を想像させるものとなっています。 沖縄の海に開けたロケーションは未来に向けた強い意志が感じられ、また全てを受け入れてくれる海は一人の願いも逃すまいといつま...
建築

建築と沖縄風土との融合「名護市庁舎」

はじめに 名護市庁舎は沖縄の名護市にあります。1981年に完成した建物で、設計は象設計集団とアトリエ・モビルです。 沖縄の名建築の一つとしてこの名護市庁舎は挙げられますが、沖縄という地域性を含み、その時代を感じられるこの建物は希少価値の高いものになっています。 那覇市から離れた名護市は少々辺鄙ですが、それもまたローカルさが残されているということになるのだと思います。それでは紹介していきます。 あわ...
建築

建物に刻まれた記憶を知る「佐喜真美術館」

はじめに 佐喜眞美術館は沖縄の宜野湾市にあります。宜野湾市といえば米軍の普天間基地がある場所ですが、この美術館は普天間基地に隣接しています。 設計は沖縄の建築家、真喜志好一さんで、沖縄にある他の作品ではシュガーホールや沖縄キリスト教短期大学が有名です。 ※沖縄は電車が那覇市内のモノレールしかないため、観光客の移動は車が最適だと思います。しかしそれなら風土を感じてみようとレンタサイクルをし、那覇から...
海外

冬のヨーロッパ29日間建築旅の記録

はじめに「ひとりでヨーロッパへ」 冬にヨーロッパへ一人旅に行ってきました。目的はたくさんの建築を見て審美眼を養うためです。 一旦建築の実務から距離を置くことで、純粋に建築と一対一で向かい合う時間をとりました。 この記事ではヨーロッパを周遊した29日間の内容を細かく書いていこうと思います。 事前リサーチの方法と体験談 長期の一人旅ということもあり、事前に調べておくことは沢山ありました。 見たい建築や...
建築

光を受けるガラスパネルのファサード「FRAC(FOND Regional D’ Art Comtemporain)」

はじめに フランスのマルセイユにあるFRAC(FOND Regional D’ Art Comtemporain)に行ってきました。FRACは現代アートを展示する美術館で、建築家・隈研吾さんが設計し2013年に完成しました。 隈さんの作品は日本各地で見ることができますが、このFRACは隈さんの特徴が全面に現れています。素材は異なれど分割されたパネルが角度を付けて取り付けられるというのは、国内では例...
建築

純化されたモダニズムのかたち 「バルセロナ・パビリオン(Pavelló alemany)」

はじめに「元は万博施設、現在は見学施設」 スペインのバルセロナにあるバルセロナ・パビリオンに行ってきました。近代建築の巨匠であるミース・ファン・デル・ローエが設計した建物で、1929年に完成しましたが、現在見られるのは1986年に復元された姿です。 1929年のバルセロナ万国博覧会でドイツ館として設計され、そこはスペイン国王を迎えるための施設であったようです。現在は純粋な見学施設となっており、有料...
海外

街の経済効果を生む拠点的建築「ビルバオ・グッゲンハイム美術館(Museo Guggenheim Bilbao)」

はじめに「スペインの街・ビルバオへ」 スペインの街ビルバオにあるビルバオ・グッゲンハイム美術館に行ってきました。 この美術館は1977年に開館し、建築家フランク・ゲーリーの代名詞とも言える建物です。 【交通手段】 ・ビルバオはバルセロナやマドリッドから飛行機で行く方法が簡単で、かつ1時間ほどで着くのでおすすめです。私はバルセロナからLCCで4000円程度で行くことができました。 ✔︎あわせて読みた...
建築

既成概念を変える20世紀建築「ポンピドゥー・センター(Centre Pompidou)」

はじめに「パリに吹く新たな風」 ポンピドゥー・センターはフランスのパリにあります。 ジョルジュ・ポンピドゥー元大統領がパリに芸術拠点を作る構想をし、1977年に完成した建物です。 今見ても前衛的に感じられるその外観は、当時は当然のごとく批判の的であったようです。 今でこそパリには現代建築が点々と現われてきていますが、ポンピドゥー・センターは新しい風をパリの街に吹かすものであったに違いないと思います...
建築

人間を健康にするガウディの集合住宅「カサ・ミラ(Casa Milà)」

はじめに 2019年1月にバルセロナに行ってきました。 バルセロナといえば世界遺産に登録されているアントニ・ガウディの作品がたくさんある場所です。その中の一つ、カサ・ミラを紹介したいと思います。 カサ・ミラは実業家のペレ・ミラ夫婦のための邸宅で、カサ(Casa)とはスペイン語で「家」という意味です。外観は周囲の建物とフロアや建物の高さが揃いながらも曲線が固有のリズムを作り出しています。 その外観に...
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