異文化を感じられるシドニーの交通事情【電車・バス】

海外

はじめに「気候の良いシドニー」

オーストラリアのシドニーに行ってきました。シドニーはオーストラリアの一大都市で、530万人ほどが住んでいます。

気候も良く穏やかな空気が流れているシドニーですが、その交通事情はどのようになっているのか、現地で体感してきました。

今回は電車とバスという公共交通機関にフォーカスして、シドニーに滞在する中で気がついたことを紹介したいと思います。

クレジットカードでストレスフリーに乗車

これまで、いくつもの海外の都市に行きましたが、ほとんどの都市に独自の交通系ICカードが存在します。

東京では「SUICA」というように、シドニーには「オパールカード」が存在します。そのカードを使い、電車やバスに乗ることができます。

ですがこういったICカードは、旅行者にとっては少ない期間しか滞在しないのに、発行手数料やチャージの手間がかかるのが難点です。

そこで、シドニーでは2018年からクレジットカードでも乗車可能になりました。

※日本でも実証実験はさまざまな場所で行われており、博多などで事例はあり今後普及していくと思います。しかし、まだまだ多くの人にとっては馴染みのないものだと思います。

使用するための条件として、クレジットカードが「タッチ機能付き」である必要があります。それを改札でタッチすれば、交通系ICカードと同じように通ることができます。

実際に体験もしましたが、とても便利で素晴らしいです。クレジットカード会社はVISAかMastercardのみという国もありますが、シドニーではAmerican expressにも対応していました。

ただし、一つ欠点がありました。クレジットカードの場合、タッチした際に残金表示が出ないので、いくらかかったのか費用が分からないのです。そのため、後日になってネットで調べる必要がありました。もちろん、使い慣れていれば大体の費用は分かるのだと思います。

分かりやすい案内サイン

MRTを示すサイン「M」

案内サインは人を望ましい方向に誘導するためのものです。そのため、サインはいかに分かりやすいか、それをデザインと共に考える必要があります

シドニーで分かりやすいなと思ったのが、交通機関を示すサインです。電車・MRT・LRT・バスがそれぞれ、「T」「M」「L」「B」の一文字で示されています。

電車(Train)を示すサイン「T」

バス(Bus)を示すサイン「B」

サインには度々ピクトグラム(絵記号)が使われ、サインと言えばピクトグラムによるデザインを連想してしまいますが、文字の方が分かりやすいこともあります。シドニーはその良い例だと気付かされました。シンプルが一番です。

シドニーの電車はまるでカフェ?

シドニーの電車では、日本と違うところを色々と感じられました。感じた点を挙げてみます。

✔︎ 2階建の電車がある
✔︎ 通勤時間帯でも座ることができ、電車移動は快適だった
✔︎ 乗換時にどのプラットホームに行けばいいのか分かりにくかった
✔︎ 電車内は皆、カフェにいる時と同じような感覚で過ごしている
✔︎ 路線網はやや大雑把

それぞれ詳しく書いていきたいと思います。

✔︎2建の電車がある

→全ての電車ではありませんが、2階建の電車が多いです。JRのグリーン車を想像してもらうと分かりやすいと思います。通路を挟んで、2人掛けと3人掛けの座席がありました。それらの座席は、背もたれを回転させることによって前後を変えることができました。なので、例えば6人グループならば向かい合って座ることができます。

✔︎通勤時間帯でも座ることができ、電車移動は快適だった

→ シドニーの電車に乗ると、東京の電車は如何に人が多いか実感しました。それはシドニーで電車移動する時は毎回座ることができるくらいでした。通勤時間帯は流石に乗車している人は多いのですが、それでも座ることはできました。中心地から多少家が離れていても、満員電車でストレスになるということはないだろうと感じました。

✔︎乗時にどのプラットホームに行けばいいのか分かりにくかった

→シドニーの路線は比較的少ないので、乗換が難しいということはなかったのですが、旅行者としてはどのプラットホームに行けばいいのか、分かりにくく感じました。それは恐らく、どの路線が何番線かという案内が書かれていないからだと思いました。例えば東京の駅ですと、「山手線はこちら」というのが分かるようなサイン計画になっています。ところどころにある電光表示板を見に行けば、それがどこ行きであるのかは分かるのですが、スムーズな乗り換えは難いなと思いました。ただ、GoogleMapで検索すれば何番線に行けばいいか分かるので、大した問題ではありませんでした。

プラットホームの書かれた電光掲示板

 

✔︎電車内は皆、カフェにいる時と同じような感覚で過ごしている

→これは日本と大きく異なるところだと思います。シドニーの電車内では、大声で会話したり、電話したり、音楽を流したりというのが当たり前でした。日本の電車に慣れていると煩く感じてしまうこともありましたが、そこに文化の違いを感じました。飲食をしている人も度々見られます。決して多いわけではないですが、弁当を食べたり、タピオカを飲んだりしている光景をよく見かけました。

✔︎路線網はやや大雑把

→セントラル駅を中心として、シドニーの路線網は放射状に広がっているのですが、中心地から離れると、郊外のサテライト駅同士のアクセスは悪くなります。放射状の路線網ではありがちな構図ですが、それらを結ぶ公共交通機関での移動は現状バスであるため、もう少し利便性が良くなるといいなと思いました。
ちなみに、空港と市内はエアポートリンクという路線で結ばれています。13分でセントラル駅に着くので、空港のアクセスは非常に良いです。

エアポートリンクの車両

エアポートリンクの内部

シドニーのバスの特徴

シドニーのバスは、観光客にとって少し難しく感じると思います。なぜなら、「次は〇〇駅です」という案内がないのです

そのため、目的地が近づいてきたら地図と現在地を見比べながら、注意してストップボタンを押す必要があります。

※日中であれば停留所を過ぎたかどうか目で見て分かるのですが、夜では、特に郊外は真っ暗なので、いつ停留所を過ぎたのか非常に分かりづらかったです。バス車内に電光板がある訳でもないので、不便さを感じました。

他にも不便さを感じたことがあります。それは、GoogleMapのルート検索が上手くいかないことが多かったことです

確かに検索結果のバスに乗れば、遅かれ早かれ目的地に行けるのですが、それより早く発車する他のバスでも行くことができたり、最短がどれなのか分かりにくかったです。ネットに頼りすぎも良くないのですが。

また、シドニーでは手を挙げてバスを停めます。これは日本以外ではよくあるルールですが、手を挙げないと通り過ぎてしまいます。稀に、手を挙げずとも停まってくれる丁寧なドライバーもいました。

そして、バスを降りる時に、後方の乗降口から運転手に大きな声で「Thank you!」と言っている人もいました。ニュージーランドのオークランドに行った際には、ほとんどの人が言っていましたが、オーストラリアではたまにいるくらいでした。この文化はどこから来たものなのか気になりました。

おわりに「住むなら広い郊外?」

以上、シドニーの公共交通機関に焦点を当てた交通事情についての紹介でした。シドニーは大都市ではあるものの、電車・バスの交通網はそこまで便利とは言い難いなと思いました。

少し郊外に行けば、平屋の戸建住宅が広がった豊かな風景があります。そこでは皆車を持っているようで、シドニーに住むなら車があったほうがいいなと思いました。

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