図書館

建築

向こう側を感じるワンルームの空間「福井県立図書館・文書館」

はじめに 2019年4月に福井県に行ってきました。 福井ではこの槇文彦さんの設計した福井県立図書館や、黒川紀章さんの設計した福井市立美術館、内藤廣さんの設計した福井県年縞博物館を見ることが目的でした。 そしてこの福井県立図書館は、以前に槇さんの作品集を読んだ時に一番惹かれた建物でもありました。 ※内観の写真は撮らせて頂くことができましたが、ネット掲載は禁止でしたので、記事内の写真は外観のみになりま...
建築

素材が作る空間と価値「TOYAMAキラリ」

はじめに 2019年4月に富山県に行ってきました。 4月の初めとはいえ雪が降ってきたときにはさすが北陸地方だなと実感させられました。 富山駅から徒歩20分ほど南下し、富山城の先にTOYAMAキラリはあります。 隈研吾さんが設計した複合施設で、中には美術館・図書館・銀行・カフェなどが入っています。 富山のエレメントが現れる外壁 雪が降り視界に寒々としたベールのかかった日ではありましたが、TOYAMA...
建築

多孔質な均質空間とベール「金沢海みらい図書館」

はじめに 2019年4月に石川県にある金沢海みらい図書館に行ってきました。設計はシーラカンスK&Hです。 金沢駅の21世紀美術館などがある方とは反対側、日本海側にこの図書館はあります。 徒歩では遠く微妙な距離であったので金沢のレンタサイクルを利用し、行ってみました。 穴が作り出す同質のベール 特徴的であるのはその表裏一体な外観です。1階部分には大開口がありますが、ほとんどを約6000個もの小さな穴...
建築

繋がる空間と反射する景色「茅野市民館」

はじめに 2019年3月末に長野へ行ってきました。 長野で見たかった内藤廣さんの設計した安曇野ちひろ美術館や藤森照信さんの神長官守矢史料館、高過庵を求めて行きました。 茅野市には神長官守矢史料館や高過庵があるのですが、駅に接続した茅野市民館も素晴らしい建築でしたので紹介します。 自分の建築旅の候補に入れ忘れていて危うく後悔するところでしたが、古谷誠章さんの設計したこの建物には純粋に感心させられまし...
建築

本のテクスチャ化と空間の高濃度化「ストックホルム市立図書館(Stockholms stadsbibliotek)」

はじめに「人を惹きつける図書館」 ストックホルム市立図書館はスウェーデンの首都ストックホルムにあり、北欧を代表する建築家の一人、グンナール・アスプルンドによって設計されました。 1928年に完成した建物ですが、今もなお多くの人を惹きつけています。衰えることのない、時代とともに貴重性が増していくような建築デザインとしてとても勉強になる場所です。 ✔︎あわせて読みたい”アスプルンド作品” ・吹雪のスト...
建築

建物の形態操作を考えてみる「國立公共資訊圖書館(National Library of Public Information)」

はじめに 國立公共資訊圖書館(National Library of Public Information)は台湾の台中にある図書館です。設計は台湾の潘冀聯合建築師事務所です。 台中の街は台北の街の密度を引き伸ばしたような印象があります。そして街中の駅舎が古いものから新しく生まれ変わっている様子が見受けられます。 その新しいもののデザインとは台湾でよく見られる"線の多さが生む複雑性"を伴っています...
建築

直方体の積み重ねが生む様々なシーン「臺北市立美術館(Taipei Fine Arts Museum)」

はじめに 臺北市立美術館は台湾の台北市にあります。最寄駅は台北MRT捷運淡水線の圓山駅です。設計は台湾の建築家・高而潘さんです。今回は国立故宮博物院に行った後にそのまま歩いて南下してきたため、普通とは違ったアプローチを取りました。その道中にはOMAが設計する臺北藝術中心の建設現場など面白い場所が沢山ありました。 ※台北にある建物は別記事にてまとめています。 直方体の積み重ね 台北の観光ガイドにも載...
建築

透過性のある現代的な図書館「高雄市立図書館総館(Kaohsiung Main Public Library)」

はじめに 高雄市立図書館総館は台湾の高雄市にあります。2014年に完成した図書館で、高雄には新しく奇抜なデザインの建物がたくさん立ち並んでいます。 街のあちこちで建設中の建物が見られ、日本には見られない勢いを、訪問した2018年現在の高雄では見ることができました。 ✔︎あわせて読みたい”高雄の記事” ・台湾でおすすめしたい第2の都市・高雄にある建築 ・高雄にある魅力的な駅4選《台湾旅》 ひっかかる...
建築

駅に併設するカフェと本屋と図書館「周南市立徳山駅前図書館」

旅路での予期せぬ発見 その時は一本取られたというか三本くらい取られた気分でした。山口県宇部市にある渡辺翁記念会館から岩国市の錦帯橋へ向かう途中に徳山駅という駅で乗り換えがありました。 乗り換えのために空き時間が40分もあったため地方の乗り換えの長さを感じ、何していようかなと思いながら駅に着くと、電車のホームに面したガラス窓から温かみのある明かりが漏れていました。 よくよく見ると本がずらりと並んでい...
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