台湾でおすすめしたい第2の都市・高雄にある建築

建築

はじめに「お気に入りの場所となった高雄」

台湾の第2の都市、高雄に行ってきました。

台湾には成田空港から飛行機で行き、台北の桃園空港に降り立ちました。初めは台北を観光していたのですが、終盤は高雄を観光しました。

その結果、台北よりも高雄がお気に入りになりました

というのも、街として台北よりも整っている印象を受け、魅力的な建物も多かったからです。もし台湾で暮らすのであれば高雄かなと思っています。

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高雄にはこれだけ魅力的な建物がある

高雄では現代的な新しい建物がたくさん見られました。そこには日本人建築家の作品もあったりして、見応えのある建物ばかりでした。

またその道中も楽しく、歩きながら様々な場所を巡りやすいコンパクトさも高雄の魅力だと思います

それでは高雄の魅力的な建物を紹介していきます。

高雄国家体育場(Kaohsiung World Games Main Stadium)

高雄国家体育場は日本の建築家・伊東豊雄さんの設計したスタジアムです。伊東さんは台湾で多くの作品を作っており、その中でも有名なのが台中にある台中国家歌劇院だと思います。

しかしこちらのスタジアムも面白いです。片持ちの屋根を構成する鉄骨が意匠的な表現として、全体を包んでいます。

行ったのはスタジアムが使われていない時だったのですが、スタジアム内が一部分だけ開放されていて、中に入ることができました。

詳しくは別記事で書いています。

高雄市立図書館(Kaohsiung Public Library)

建築をやっている人であれば、この高雄市立図書館を見た瞬間にある建物を思い出すと思います。

それはせんだいメディアテークです。建物がいくつも重なる層がチューブで支えられているのです。それもそのはず、伊東豊雄さんが設計に関わっていたそうです。

※伊東さんはせんだいメディアテークを設計した建築家です。

建物前の並木道から見るとまさに仙台のイメージとリンクしてきます。

この図書館内は勉強スペースが多く、そして一人一人の作業幅が広く理想的でした。そして屋上にも上がれるのですが、そこからの眺望が良く、海や隣で建設中の建物を見られました。

高雄85ビル(85 Sky Tower)

高雄85ビルは高雄で一番高いビルで、高さは378mあります。現在は台北101の509.2mに次いで台湾で2番目に高いビルです。

この建物にはオフィス。商業、住宅、ホテルが入っています。なかなかの複合具合です。

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高雄展覧館(Kaohsiung Exhibition Center)

高雄展覧館劉培森さんとCOXの設計です。劉培森さんは台湾の建築家で、先述の高雄市立図書館を設計した人でもあります。

外壁・屋根とが一枚の皮で覆われていますが、第一印象として日本では受け入れられなさそうな形です。

その外皮は小さな三角形のパネルで構成され、全てで約16,000枚あります。

正面から見たときの中央頂部の窪み部分は、採光用、そして換気用の開口があります。中央頂部からの排気を屋根のうねりに沿った気流により誘導するという環境設計の考えがあるそうです。

中央公園駅(Central Park Station)

高雄には台北と同様にMRT(地下鉄)がありますが、中央公園駅はMRTの紅線(Red Line)の駅の一つです。設計はイギリスの建築家、リチャード・ロジャースです。

夜のライトアップで大きな一枚屋根の天井に照明が当たっている様子が美しかったです。一枚の屋根を4つの四叉柱で指示しているのですが、その黄色に塗られた柱がロジャース感を強めています。

ちなみに、ロジャースは台北の桃園空港第3ターミナルの設計もしており、2021年に竣工する予定になっています。

美麗島駅(Formosa Boulevard Station)

美麗島駅はガイドブックなどでも美しい駅として紹介されています。美麗島駅はMRT(地下鉄)の紅線と橘線の2つが通る駅で、ガイドブックに載っている幻想的な絵はその改札外の部分です。

青・緑・黄・橙・赤とカラフルな天井が特徴的で、写真を撮らずにはいられないくらい迫力がありました。しかし、建築的に注目すべきは地上部分だと思っています。

地下鉄の地上出口を日本の建築家・高松伸さんが設計しており、道路交差点に対しての4隅に配置されていて、モニュメント性が強いです。

詳しくは別記事にて紹介しております。

大京文化芸術中心(Dadong Arts Center)

大京文化芸術中心は高雄のMRT(地下鉄)橘線、大東駅からすぐのところにあります。設計はオランダの設計事務所、デ・アーキテクテン・シーです。

外周部、建物間の上部に幕が張られ、フジツボ状の突起が連続的に並んでいます。夜には幕がライトアップされ、異世界のような雰囲気を作り出していました。

建物はホールや図書館で構成されますが、図書館の席からこのライトアップが目に入るというのは中々に斬新だと思いました。

建物外周を歩いていると、裏側には大京文化芸術中心のオマージュのような通路がありました。

衛武営国家芸術文化中心(National Kaohsiung Center of the Arts)

衛武営国家芸術文化中心MRT橘線の衛武営駅を降りてすぐのところにあります。設計はオランダの設計事務所メカノーです。

もともとは軍用地であった場所を、公園・芸術・商業の用地に転換し、この施設ができました。なので周辺道路も含め、都市計画的によく整備されていました。

施設は非常に体験的な仕掛けがあって面白かったので、興味があったら下記記事に詳しく書いてありますので、見てみてください。

また、前述の大京文化芸術中心と同じ方面にあるため、二つの建物を連続で見ることをお勧めします。

おわりに「3泊4日では足らなかった高雄」

台湾には2週間ほど滞在したのですが、高雄には3泊しかしませんでした。というのも、これだけ魅力的な街だということを知らなかったため、そういう予定を立ててしまっていたのでした。もっと滞在したかったというのが本音です。

そして台湾にはまだまだ魅力的な場所がたくさんありそうです。(隈研吾さんの設計したコンテナに入ったスタバとか、安藤忠雄さんの設計した大学とか、行ってみたいです。)

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