2019-04

建築

多孔質な均質空間とベール「金沢海みらい図書館」

はじめに 2019年4月に石川県にある金沢海みらい図書館に行ってきました。設計はシーラカンスK&Hです。 金沢駅の21世紀美術館などがある方とは反対側、日本海側にこの図書館はあります。 徒歩では遠く微妙な距離であったので金沢のレンタサイクルを利用し、行ってみました。 穴が作り出す同質のベール 特徴的であるのはその表裏一体な外観です。1階部分には大開口がありますが、ほとんどを約6000個もの小さな穴...
建築

建築もタイルも土の生成物「多治見市モザイクタイルミュージアム」

はじめに 岐阜県にある多治見市モザイクタイルミュージアムに行ってきました。 藤森照信さんが設計し2016年に開館した建物で、雑誌で初めて見たときに実態の掴めなさが衝撃的だったのを覚えています。 多治見市は施釉磁器モザイクタイル発祥の地であり、生産量が全国一でもあります。ちなみにモザイクタイルとはタイルの中でも50㎠以下のものをそう呼びます。 土の壁 JR多治見駅からモザイクタイルミュージアム横のバ...
建築

街そのものがアプローチであり敷地である「安曇野ちひろ美術館」

はじめに 2019年4月に今までずっと行きたいと思っていた安曇野ちひろ美術館を訪れました。 設計は内藤廣さんで、内藤さんの建築はその周辺にある環境を建物が現れることで引き締める役割を持っているものが多いように感じます。 海の博物館も素晴らしいし、牧野富太郎記念館も素晴らしかったという記憶が今でも鮮明に残っている中、まだ見ていない内藤さんの建物を求めて安曇野の地へ降り立ちました。 街そのものがアプロ...
建築

滋賀の土着的建築が作る新たな風景「ラ・コリーナ近江八幡」

はじめに 2019年4月に滋賀に行ってきました。 一番の目当ては、このラ・コリーナ近江八幡です。 建築家、藤森照信さんが設計したこの建物は、たねやという和洋菓子店のフラッグシップとして2015年に開店しました。 日本の風土、素材を建築に投影した土着的な建物を作るのが藤森さんの特徴ですが、このラ・コリーナ近江八幡の広大な敷地内ではメインショップを中心とした様々な建物や素材を見ることができます。 草屋...
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考えること、歩くこと、建築と哲学「西田幾多郎記念哲学館」

はじめに 2019年4月に石川県に行ってきました。 西田幾多郎記念哲学館はかほく市にあり、金沢市の北側に位置します。設計は安藤忠雄さんです。 金沢周辺を1日に色々な建物を見て回ろうと計画していたため、金沢駅でレンタサイクルをし、かほく市の方まで行ってみました。 結果として1日に50km以上自転車を漕ぐことになったのですが、安藤建築はたどり着いた時の達成感を一際演出してくれます。 西田幾多郎(187...
建築

未来永劫に魅了する富士山の形「静岡県富士山世界遺産センター」

はじめに 2019年4月に静岡県富士山世界遺産センターへ行ってきました。 静岡県富士宮市に位置し、2017年に開館した建物です。 設計は坂茂さんで、坂さんの作品は国内だと大分県立美術館、成蹊大学の図書館、スイデンテラスなどがあります。 国外だとフランスのポンピドゥーセンター・メスやラ・セーヌ・ミュージカルが有名です。 坂さんは木格子を多用する印象があり、またこの富士山世界遺産センターではポンピドゥ...
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繋がる空間と反射する景色「茅野市民館」

はじめに 2019年3月末に長野へ行ってきました。 長野で見たかった内藤廣さんの設計した安曇野ちひろ美術館や藤森照信さんの神長官守矢史料館、高過庵を求めて行きました。 茅野市には神長官守矢史料館や高過庵があるのですが、駅に接続した茅野市民館も素晴らしい建築でしたので紹介します。 自分の建築旅の候補に入れ忘れていて危うく後悔するところでしたが、古谷誠章さんの設計したこの建物には純粋に感心させられまし...
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