箱根の全客室露天風呂付に充実した館内施設の高級ホテル|ホテルインディゴ箱根強羅

ホテル

はじめに「IHGグループ日本初のホテル」

2020年にオープンした、ホテルインディゴ箱根強羅に行ってきました。箱根と言えば日本有数の温泉地として知られる場所ですが、インディゴはそんな日本らしい場所にできた外資系のホテルです。

世界各国にホテルインディゴはあるのですが、日本に初上陸したのが箱根でした。その後、2022年には軽井沢と犬山、2023年には渋谷に新たにオープンしました。

そんなホテルインディゴ箱根強羅に宿泊してきたので、宿泊客としてだけではなく、建築士としての視点も交えて紹介したいと思います。
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箱根登山鉄道を乗継ぎ強羅まで

ホテルインディゴ箱根強羅は、強羅駅にあります。

私は小田原駅から箱根登山鉄道に乗り、箱根湯本で一旦乗り換えて強羅まで行きました。車でない人は殆どこのアクセスだと思います。

箱根湯本から強羅までの電車はスイッチバックと言って、山道を登るために電車の進行方向を180度変えながら進んでいくのが面白かったです。

強羅駅から歩いてホテルへ向かう

強羅駅には、ホテルの車が迎えにきてくれるのですが、周辺の空気感を味合うため歩いてホテルまで向かいました。歩いて10分ほどかかりました。

山道を階段で降り、民家の間を抜けホテルに辿り着くというルートは高級ホテルに向かっていることを忘れさせるくらい田舎道を彷彿とさせるものがありました。

そうして現れたインディゴですが、周辺に馴染むように心掛けたのか外観デザインはそこまで凝ったものではなく、むしろ一般的なホテル+αくらいのグレードでした。

エントランスを抜けた先に

ホテルのエントランスは本当にここなのかと一瞬思ってしまいました。そこはサブエントランスのような設えでした。

ただ自動ドアが開くと、その先の風除室に木製の自動ドアが現れました。先が見えないようにするその仕掛けは期待感を膨らますのにピッタリでした。

その自動ドアが開くと吹抜けの受付ロビーがあり、奥にはお洒落な内装のレストランがあり、情報量がかなり多い空間でしたがとても魅力的でした。

そしてすぐにスタッフの方がチェックイン手続きをしてくれました。

良いホテルですと、チェックインの時に椅子に座らせてくれるところが多々あるように感じました。もちろん、高級ホテルで立ってチェックイン手続きをするところもあるので、それはホテル全体としてのおもてなしの考え方の違いなのだと思いました。

そしてインディゴはウェルカムドリンクのサービスがあり、チェックインをしながらスパークリングワインを飲むという体験ができます。

ドリンクはソフトドリンクもありましたが、せっかくなのでスパークリングワインにしてみました。

全室露天風呂付きの客室

今回泊まる客室へは、スタッフの方が案内してくれました。

今回泊まった部屋タイプは、リバービューの一般的なタイプです。川が見えないタイプは少し安いのですが、せっかくなので川の見える方にしました。

フロア構成

このホテルは全室露天風呂付きという特徴を持っています。部屋の一番奥に露天風呂がありました。

露天風呂の先の景色はというと、眼下に川が見え、遠くに山が見え、という一見最高のロケーションのように思えます。

しかし、川の対岸は錆びたフェンスが見えたり、バスの停留所で対岸から丸見えだったりと雰囲気を台無しにしかねない風景だったのは少し残念でした。

露天風呂からの景色

ただ目隠し用の簾は備え付けられてあり、それを下ろして露天風呂に入っても開放感は充分に味わえました。

部屋の中をじっくりと観察する

今回宿泊した客室は、38㎡というゆったりとした広さでした。

ワンルームの一体空間で、玄関横にトイレ、そして寝室、その先に小上がりがあって洗面、その横にシャワーブースがあり、窓の先に露天風呂があります。

洗面と寝室の間は障子で仕切れるようになっています。部屋の中の家具はどれも個性的で良かったです。

特に「ばあ」と書かれた「Bar」を示すサインの下にコーヒーなどアメニティがあるのですが、その棚のデザインはパッチワーク的に作られた青が差し色として入っていて個人的に好きでした。

また、スイッチ・コンセントもスタイリッシュにデザインされていました。スイッチは文字ではなくピクトグラムで表現されていました。

枕元はコンセントや、USB、手元照明のスイッチ、全体照明のスイッチが一体のプレートに納まっていました。

洗面のところにはロールスクリーンの操作用のスイッチもあるのですが、露天風呂の簾も電動式だったらよかったと思いました。

なぜなら自分で上げ下げするのは、紐を解いたりクルクル回して固定したりしなくてはならないので結構面倒なのです。

玄関横にあるトイレはゆったりとした広さで、このくらいの広さがあるといいなと体感的に感じました。

箱根らしさがある館内施設

建物規模は4階建ての7,600平米です。その1階部分にある館内施設は充実しています。

館内施設としては以下のものがあります。

・レストラン
・足湯
・フィットネス
・水着で入る大浴場
・スパ

それぞれ順番に紹介していきます。

レストラン「リバーサイド・キッチン&バー」

こちらは、ホテルのロビーの正面にあるレストランです。ロビーから階段で数段下りた先にあり、レストランからは外の自然を感じられます。

建物の設計もそうですが、レストランの内装も観光企画設計社がデザインしています。

箱根は寄木細工が有名ですが、寄木細工をモチーフとした天井をはじめ、ユニークな家具や内装がいくつもあります。

一つ一つに個性があると、それを全体としてまとめるのは難しいですが、このレストランの内装は雰囲気が上手く纏まっていました。

改めて写真で見返すと、家具や内装の個性が強いなと思います。ですがその場所での体感としてはまとまりがあったので不思議だなと思います。

私は朝・昼・晩と全てこのレストランで食事をいただきました。地産の食材を使うことを意識しているらしく、それもあってか一つ一つの食材が美味しかったです。

特にランチで食べたパスタは逸品で、運ばれてくる時に蓋が被さっていたのでなんだろうと思ったら、食す直前までスモークしていたのです。

スタッフの方が蓋を外してくれると白い煙がもくもくと立ち上っていって、その演出には特別感があって良かったです。

足湯

建物は2棟構成で、その間を通路で繋いでいるのですが、建物の間が中庭となっておりそこには足湯があります。

レストランから足湯がある中庭に出られるようになっています。その配置計画は箱根らしさを上手く設計しているなと思いました。

足湯の近くにはタオルが置いてあって、自由に入ることができます。それだけでなく、そこでお酒やつまみも注文できます。

テーブルにはボタンが置かれているのでそれで注文できます。足湯に入りながらぼーっとしているだけでも自然が感じられとても癒されます。

フィットネス

フィットネスは24時間無料で利用可能です。フィットネス内には次の器具があります。

・フィットネスマシン8
・フリーウェイト
・ヨガマット
・ヨガブロック
・バランスボール

室内はそこまで広くなく、そして窓がなく閉鎖的なのが個人的に残念に感じるのですが、無料で使えるというのはありがたいです。

水着で入る大浴場

こちらの大浴場の特徴は水着で入るところです。そのため家族全員で入ったりすることができます。

室内は広くもなく狭くもなくという微妙なサイズなので他の人たちがいると気まずさがありますが、宿泊者だけでなく一般利用ができるところが特徴です。

一般利用は1500円で、水着レンタルは500円になっています。大浴場内では写真撮影が自由なのですが、憚られたので撮らなかったです。

スパ「ザ・スパ by HARNN」

フィットネス・大浴場のある1階にはスパもあります。スパにはHARNNというタイのスパブランドが入っています。こちらではこのホテルオリジナルのトリートメントが用意されています。

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おわりに「まる一日じっくりとホテル滞在をしてみて」

ホテルに泊まるとしても、チェックインしてからどこかに出かけたりして、翌朝もチェックアウトより早めに出発するなど、実際の滞在時間はそんなに長くなかったりしますが、今回の宿泊はほとんどホテルの中で過ごしました。

なので、ホテル内の施設をじっくりと体験でき、建築視点での建物見学もできました。国内のホテルインディゴには箱根の他、軽井沢・犬山・渋谷もあるのでそちらも行って比較してみたいと思いました。

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