はじめに
建築ブログを始めてから11ヶ月が経ちました。ブログをやってみようと決め、旅に出ながら記事を書いたりとゆっくりと運用してしました。
この記事の執筆時点で約120本の記事を書いてきましたが、これまでの心境や、記事の作り方、収益化についてなどをここに書こうと思います。
なぜ建築ブログを始めたのか
私は学生の頃から一人旅に出て建物を見に行くことが多かったです。それは単純に見たことのないもの、その空気を体験したいからでした。
建物までの道のりもそれぞれが特有で、途中で出会う人々も街の印象と結びついたりして、旅そのものにとても魅力を感じていました。
そんな経験から単に見に行くだけでなく、情報発信してみたらどうだろうと思うようになりました。
誰かの為になりたいとかそこまで大義なことではなく、自己満足的にアウトプットして、記録として残していったら面白いかもしれないという程度のものでした。
実際に建物について書こうと思えば、見に行った建物の数だけ書けます。
ただ書きたいと思う建物に対して自分の言葉で書くことが継続的に表現力を高めていくために大切だと思っています。
そんな自己満足的なアウトプットをデータライブラリのように蓄積させたいと思ったのが、始めたきっかけでした。そこには決してブロガーとしてやっていこうという考えはありませんでした。
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記事に”する”ものと”しない”もの
ブログの記事は全て自分の身体をもって体験した建物に対して書いています。そうでなければ記事が軽薄になりかねないからです。
その上この建物についてもっと知りたいとか、その魅力や自分の感じたことを記録に残しておきたいと思ったものを選んでいます。
そのためブログとしては勿体無いですが、記事になっていない建物がかなり多くあります。例えばこれはすぐブログに書きたいと思ったものとしては、ビルバオのグッゲンハイム美術館があります。
ただ形態がユニークなだけではない、質感や空気感が混ざり合ったものを記憶が鮮明なうちに残しておきたいと思いました。
そして街の雰囲気や街並なども書きたいと思うことが多いですが、なかなかに記事としての完成度に届かなそうなので書かないことが多いのです。
スイスのバーゼルとかフランスのリヨンとかがそうです。
書きたいと思っても文のボリューム足らない、そんな時はまとめ記事のようにすると書きやすいということを最近学びました。その分自分らしさは失われやすいものではありますが。
ブログを記事として完成させるのも大変
自分のアプトプット用としての記事であったとしても、インターネット上で誰かが読んでくれているわけです。
拙い内容ですが、これは非常に嬉しいことです。そうであるからこそ、文章として読み手を意識した構成にする工夫をしなければなりません。
ちょっと検索すれば分かるような情報で構成するのは読み手側にとって無駄足になってしまいます。
だから建物に対する情報は、自分が感じたことを書くのはもちろん、なるべく図書館に行って文献を読みながら書くようにしています。そうすれば中身は充実してきます。
もっともコピーアンドペーストばかりしては意味がないので、そこに比較や評価を加えながら文にして差別化をしています。
文献を読むと、行った時に気づけなかった情報ややっぱりそうだったのかと納得できる情報を発見できたりするのが面白いです。
私の場合のブログの作り方の手順を以下にまとめてみます。
ブログ記事の作り方フロー
①インターネットで情報収集する
②建物を見に行く
③見て感じたことをまとめる
④図書館で文献を借り調べる
⑤目次をまとめる(=何を書くかまとめる)
⑥目次の内容を満たすように書いていく
このフローの中で大切なのは、初めにインターネットで情報収集をすることです。
しかしそこで情報が集まることが大事なのではないです。「ネット上に無い情報が何であるのか」を知ることが大事だと思っています。
そしてネット上に無いことを書けば自分の記事が差別化・特別化されます。
憧れて収益化をしてみる
10本くらい記事が溜まってきた頃に「収益化」ができないものかと考えるようになりました。
ブログで稼ぐのは決して楽ではないと思うのですが、興味はありました。様々な方が書いている記事を拝見して、そこで何度も言われていることがあります。
①継続して記事を書くこと→ここで断念する人が非常に多い
②まずは100本を目指して書くこと→それまでは収益化は考える必要がない
ということです。ブログに限らず、成功する人は根気よく継続してきた人ばかりですから、いわゆる下積み時代を経なければいけないということです。
その上100本以上書いて、記事は最低1,000字以上書いた方がいいということが分かりました。
そうして11ヶ月経った今、アドセンスでの収益は合計1,500円くらいです。全然稼げていないですね…コアな内容すぎるのだと思います。
でもこの建築ブログという内容でいきたいのです。
趣味でやっているから自分のやりたいようにやればいいわけですが、どうせなら安定した収益ブログにしてみたいですね。
それはまた次の段階として、ブロガーの方々はすごいんだなと片足だけこの世界に浸かってみて気付かされました。
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今後のブログをどうしていくか
これまで「建物」に対する記事を多く書き、たまに街並みについて書いたり、橋について書いたりしてきました。
書くのは楽しいのですが、どうせなら多くの人に読んでもらえるようにしたいと欲が出てきてしまいます。
これまで120本ほど記事を書きましたが、読まれる記事がどんなものかが分かってきました。台北に行った時に見た建物についてまとめた記事はかなりよく読まれます。
検索ワードを見てみると、台北にある富富談合という平田晃久さんが設計した建物に対してのアクセスが多いことが分かりました。
また、日生劇場に見学に行ってまとめた記事もよく読まれます。これは結構力を入れて調べたので、完成度の高い記事になっているのが評価されているのではないかと思っています。
しばし気付かされるのは「自分が書きたい記事=読まれる記事」ではないのです。その構図は建築とも似ています。「自分が作りたい建物=人に受け入れられるもの」ではないようにです。
自分がやりたいことが成果に直結するのはごく一部の人だけだと実感します。であるから、普通は行ったり来たりと試行錯誤が必要になってくるものなのだと思います。
つまりもっと「一般化」すること、自分の引出しの中で一般的なものを取り上げてみるともっと集客力が上がるのではないかと最近思っています。
だから建築という観点からずらして、この記事のように「ブログ」をメインに書いてみたりしています。
建築の中でも、建物を取り上げるのではなく、「建築士の資格」についてとか、「建築の仕事」についての方が一般的に記事として受け入れられやすいのだと思います。
ただその分野には当然先人がいて、興味深い記事がたくさん書かれています。それらを参考に今後は違う内容の記事を作ろうかと模索中です。
おわりに
海外にいる時に、昼間は観光や建物見学をして、夜は現地のお酒などを飲みながらブログ記事をまとめたり、建築の案を考えていた時期がありました。
非常に有意義な時間で、こんな生活が続いたら楽しいなと思っていました。ブログで収入を得られるようになると、そんな生活が現実化するのだと思います。
しょぼいブログですが、ノマド気分を味わうのは楽しいものでした。