じゃがいもの名産地ニセコにある高級外資系ホテル|パークハイアットニセコHANAZONO

じゃがいもの名産地ニセコにある高級外資系ホテル|パークハイアットニセコHANAZONO

はじめに「パークハイアットがニセコにも」

ハイアット系列の最上級ブランドである、パークハイアットニセコHANAZONOに宿泊してきました。

パークハイアットといえば高級なイメージがあり、2022年現在で東京・京都と合わせて国内には3件あります。

ニセコは北海道のリゾート地ですが、これまで行ったことがなかったので、北海道に行ったついでに宿泊しようと思いました。

規模がとても大きく延床面積5m2超なので、内容が非常に盛りだくさんですが、宿泊者として、また建築士としての目線で紹介していきます。

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アイヌ語で切り立った崖を意味するニセコ

ニセコは「北海道虻田郡ニセコ町」が正式な住所です。札幌の南西の方角にあり、札幌から車で100kmほどの距離にあります。

今回は札幌から電車で、小樽で乗り換えて倶知安駅に向かいました。ホテルへは倶知安駅からタクシーを使いました。

ホテルの話に入る前に、そもそもニセコとはどのような町であるか紹介します

地名のニセコはアイヌ語から付けられたものです。ニセコとは「切り立った崖」を意味します。

アイヌ民族は北海道の民族というイメージが強いですが、北海道の地名は多くがアイヌ語を起源としたものなのです。札幌、小樽、登別等々、これらもアイヌ語からきた地名です。

ニセコは上質な雪ということで海外からも評価されており、スキーを中心とした観光客が多く集まるエリアです。北海道ということで、冬の積雪は2mにも及ぶことがあります。

農業も盛んで、じゃがいも、米、メロン、アスパラ、トマト、ゆり根などが主要作物です。ニセコも含む羊蹄山の麓は昔からじゃがいもの産地として有名です。

観光地としての視点ですと、冬はスキーを中心として、夏は登山、トレッキング、カヌー、ラフティング、乗馬など大自然の中で多様なスポーツが楽しめる場所です。

香港の企業が運営するリゾート地

建築的な概要を先に書いておきたいと思います。

【パークハイアットニセコHANAZONO 概要】

住所:虻田郡倶知安町字岩尾別 328-47
用途地域:準都市計画区域(都市計画区域外)
建築主:ハーモニー特定目的会社
香港の大手通信会社PCCWグループのパシフィック・センチュリー・プレミアム・ディベロップメンツ(PCPD)の子会社
設計:フジタ
デザイン:バースタジオ、日建設計、フジタ
バースタジオはメルボルン、マドリッドを拠点とするデザイン事務所
施工:フジタ
開業:20201
客室数:ホテル100室、レジデンス113

建築主である日本ハーモニー・リゾートは、ニセコHANAZONOスキー場やパークハイアットニセコHANAZONOなどがある「ニセコHANAZONOリゾート」を運営しています。

この一帯の開発に巨額投資をしており、今後もますます開発が続いていきます。

ホテルではなく分譲されたレジデンスに宿泊

パークハイアットニセコHANAZONOはホテルとレジデンスに分かれており、そのどちらも宿泊できるようになっています。

「レジデンス」というのが特徴的な試みで、日本初のパークハイアットレジデンスになっています。

つまり、レジデンスは一室一室が売りに出され、購入できるスタイルなのです。

分譲マンションのようにそこに自分で住むこともできますし、他人に貸すこともできます。

その他人に貸すというのが宿泊施設として貸すということであり、ハイアットが宿泊者との間に入ります。なので、ホテル予約サイトからでもレジデンスは予約して宿泊することができます

ちなみに分譲時の情報ですが、レジデンス棟はほぼ完売したらしいです。金額はというと、72m2半露天風呂付きの部屋が1.8億だったり、14億超の部屋もありましたがほぼ完売でした。それだけニセコは投資家にとっても人気の場所だということが分かります。

今回宿泊したのは、レジデンス棟のキングスタジオレジデンスという部屋タイプで、広さは35m2です。

レジデンスという名の通り、キッチンや洗濯機もあり生活できるような設えになっています。角部屋の高層階で景色も素晴らしかったです。

※客室の中については別の記事で書きたいと思います。

一流のデザインと空間に触れる

建物は大きく、それだけ外観も内観も見応えは十分でした。

内観ですと、ロビーや廊下、ラウンジ、レストランなどその空間ごとに床・壁・天井の仕上げが異なるコンセプトのもと表現されていました。

一貫して木が多く使われていたのはやはり日本らしい「和」のイメージを残すためなのだろうと思いました。

外観はガラス貼りで、現代のリゾートという印象がありました。敷地や法規的な制約がほとんど無いと思われるため、設計の自由度はかなり高そうです。

建物のぱっと見のインパクトはありますが、パークハイアットという高級感がそこにあるかと言われると、そこまででは無いように感じました。

ただ羊蹄山に顔を向けた建物配置なので、中からの景色は素晴らしかったです

また、建物内を探検していると式場や宴会場も発見しました。そこはホテル、レジデンスとは違ったデザインソースで、水盤が心地よさを作り出していて素晴らしい空間でした。

11個もあるレストランからお店選び

宿泊する際に、周辺には食事できるところがあまり無さそうなので気になっていましたが、ホテル内には11個のレストランがあることが分かりました。

和食・洋食・中華、どれも良さそうでしたが、夜は洋食で、朝はビュッフェにしました。

夜はザ・ラウンジというところで、昼間ですと羊蹄山も見えるのですが、夜は真っ暗なので中の雰囲気を楽しむ場になっていました。

ザ・ラウンジ

朝はマウンテンラウンジでビュッフェでしたが、窓際の席を案内して頂き、羊蹄山の大パノラマのもと、優雅な朝食をいただけました。

マウンテンラウンジ

食事は一つひとつ丁寧で、最後にはお部屋におにぎりを持ち帰らせて頂けました。

羊蹄山の見えるジャグジー付きのプール

宿泊者はプールを利用することができるので、予約して利用しました。長さが25mあるので、気持ちよく泳ぐことができました。

プールの横にはジャグジーが備えられており、泳ぎ疲れたらジャグジーで羊蹄山を眺めながらリラックスしていました。

一つ驚きの発見がありました。プールの水中で音楽が流れていたのです。外より水の中の方が鮮明に音楽が聞こえるというのは驚きでした。

プールを終えた後は温泉に浸かり、サウナで身体を整えることができ、最高の体験になりました。

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おわりに「まだまだリゾート化が進むニセコ」

ニセコには今回宿泊したパークハイアットのほか、ヒルトンやリッツカールトンなど外資系の高級ホテルが多くあります。

さらには2023年にはアマン、2025年にはシックスセンシズがオープンするなど、まだまだ開発の計画は多くあります。他には大型のショッピングセンターも計画されているなど今後も注目のエリアです。

リゾートに行くというのは非常に気分転換になります。非日常を感じたいというとき、羊蹄山のパノラマを堪能できるパークハイアットニセコはおすすめの場所です。

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