東京の景色を一望できるスタイリッシュな穴場ホテル|THE BLOSSOM HIBIYA (ザ・ブラッサム日比谷)

ホテル

はじめに「JR九州のホテルブランド、ブラッサム」

THE BLOSSOM HIBIYA(ザ・ブラッサム日比谷)JR九州の運営するホテルで、20198月にオープンしました。

全国に「ブラッサム」ブランドは展開しており、新宿や博多、大分、那覇にもあります。

今回はその中で最も高層階に客室を持つ、ザ・ブラッサム日比谷に宿泊してきました。

日比谷はオフィス街ですが、それゆえにゆったりとした街のスケールや、穴場感のあるロケーションを楽しめる場となっております。

※この記事は宿泊者としての視点だけではなく、建築士としての視点も踏まえて書いております。

それでは紹介していきます。

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超高層の眺望を確保した地上100mのロビー

ザ・ブラッサム日比谷の入る建物は、「アーバンネット内幸町ビル」といい、オフィスとホテルの複合施設になります。オフィスの上にホテルがあるという構成です。

先に建物概要を書いておきたいと思います。

THE BLOSSOM HIBIYA 建物概要

住所:東京都港区新橋1-1-13
用途:事務所、ホテル、店舗
建築主:NTT都市開発、九州旅客鉄道、JR九州ホテルズ
設計:日建設計(基本・監修)、大林組(実施)、久米設計(ホテル内装)
施工:大林組
敷地面積:3,072.17m2
延床面積:30,721.65m2
容積率:1000%(MAX1000%)
構造:S造、SRC造、CFT造、RC
階数:地上27階 地下2
最高高さ:135.44m
客室数:255

地上27階のうち、ホテルのロビーは地上約100m18階にあります。18階へは1階から専用のシャトルエレベーター2台で向かいます。

エレベーターでロビー階に到着し、扉が開くと正面に「THE BLOSSOM HIBIYA」のサイン、左手にロビーの大空間が広がります。

扉が開いた瞬間の感動を演出するというのは、すごく大切なことだと思います。その大空間のロビー階は階高が4.6mあり、天井も高いです。

チェックインに少々時間がかかりましたが、待機する人を受け入れられるだけのソファが置かれておりました。

また、そこからは高層階からの東京の景色が楽しめるため、待つことがそこまで退屈ではありませんでした。

高級ホテルのようなスタイリッシュな客室

チェックインを済まし、客室へ向かいます。客室階の廊下は赤と青の花模様のカーペットが敷かれています。

客室階の廊下

暗めの廊下でシックな雰囲気のホテルが多い中、このように色合いがあって爽やかな雰囲気もいいなと思いました。

部屋番号が書かれているプレートは、丸が重なり照明によって陰影が強調されるデザインで、柔らかさがありよかったです。

部屋番号プレート

そして客室に入ります。今回宿泊したのはスーペリアタイプで25m2の部屋です。

部屋の奥には東京タワーを望める大きな窓があり、東京の景色を一望できました。

東京タワーが見える

インテリアは高級ホテルのような設えで、洗面鏡の裏のタイルや間接照明、ベッド上の和紙のアート壁や間接照明が特に効果的でした。

洗面台の壁はタイル

和紙の壁紙と間接照明

細かく見ていくと浴室はタイルでなく樹脂製だったり、折上げ天井がメラミン化粧板だったりしてコストがかからない設えになっているのですが、それでも高級ホテルに近しい雰囲気が出ていて、見せ方がうまいインテリアデザインだと思いました。

見せ方の上手いインテリアデザイン

また、色々なホテルを見てきて思うのが、客室で大事なのはインテリアデザインの個性と照明計画による演出だということです。

よくあるようなデザインでは、その既視感から感動は生まれにくいですし、空間の密度を上げる照明が最低限だとどうも弱々しく感じてしまうものだと思っています。

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日比谷の上空にあるフィットネス

少々意外だったのが、このホテルの共用施設が結構充実していることです。

ロビー横のレストランや、ランドリーや自販機、製氷機、そのほかに会議室、フィットネスもあるのです。それぞれの位置関係を写真で載せておきます。

私は共用施設があったらぜひ使いたいという考えなので、早速フィットネスを使いました。

フィットネスは19階にあり、会議室も同じ階にあります。

19階の様子

トレーニングの器具は多くはないのですが、上空から外を眺めながらトレーニングできるというのは楽しいものです。たまたま貸切状態だったこともあり、長い時間利用してしまいました。

フィットネスの様子

ランニングマシンはテレビやYouTubeを見ることができるので、あっという間に長い距離走っていました。

ちなみに更衣室やシャワールームなどは無いので、部屋で着替えていくことになります。

建築的な視点を加えると、フィットネスの天井が低いと思ったのですが、19階は客室フロアでもあるので、同じ階高(3.5m)の設定だとどうしても天井を高くできない事情がありました。

そしてトレーニングで着た服はランドリールームで洗濯をしました。

ランドリールーム

ホテルのランドリーを使う時に毎回気になるのが使用状況ですが、このホテルではランドリーの使用状況や残り時間などが客室のタブレットで見ることができるのです。すごくありがたい配慮だと思いました。

タブレットでランドリーの使用状況がわかる

明るく開放的なレストラン「十十六」

朝食はロビーの横にあるレストラン「十十六」でいただきました。

ロビーと同じ階なので天井も高く、外の眺めも抜群でした。外には植栽も植えられているのでより落ち着く雰囲気になっていました。

朝食はビュッフェ形式で、明るく開放的な空間で食べられ、より美味しく感じられました。

1階ピロティの隠れた建築計画的な意味

ホテルのエントランスに向かうとき、1階部分に違和感を覚えた人は少なく無いはずです。

それは、1階がほとんどピロティになっている点だと思います。大きな柱があり、不自然に広い広場があります。

なぜこのようになっているかというと、建築の計画上、こうすることで有利になるからなのです。専門的にいうと天空率というものです。

天空率は斜線制限に代わる規制方法で、1階をスリムにすると有利に働き、それだけ高い建物を建てられるようになります。

今回建物を計画する上で難しいのが、前面道路の幅員が14mくらいという点で、圧倒的に天空率による制限がネックになります。

それを1階をピロティにすることで解決したということです。このような建物は珍しいと思うので、私もいい勉強になりました。

ピロティの柱も18mと長く、これはただの鉄骨柱でもコンクリート柱でもなく、CFTと言って、鋼管の中にコンクリートが入ったハイブリッド構造のものになっています。

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おわりに「ホテル体験で心を健康に」

以上、ザ・ブラッサム日比谷の紹介でした。

とても良いロケーションにあるホテルだと前々から思っていたので、泊まることができてよかったです。口コミでも高評価なのも頷けます。

そして色々なホテルを体験して思うのが、感動をすることの大切さです。いいホテルに泊まると必ず感動をする部分があり、それは自分の心の健康にもつながると思っています。

決して「高いホテル=感動できる」というわけでは無いのですが、ザ・ブラッサム日比谷はそこまで高く無いけれど、良い体験のできるホテルだと思いました。

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