希少なオーディオに触れられる秋葉原のオアシス|ノーガホテル秋葉原東京

ホテル

はじめに「初めてのノーガ」

ノーガホテル秋葉原東京に宿泊してきました。

ノーガホテルは野村不動産の展開するホテルブランドで、2024年現在では東京には秋葉原と上野、そして京都の計3ヶ所あります。

ここはハイブランドでもなく、シンプルなビジネスホテルでもなく、その中間層を幅広く狙ったホテルだと思います。

空間も建築の構成としても魅力的で、今回初めてノーガホテルに泊まることができました。それでは紹介していきます。

※この記事では宿泊者としてだけではなく、建築士としての視点も加えて紹介しています。

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突如現れる秋葉原のオアシス

ノーガホテル秋葉原東京は、東京の秋葉原にあります。先に建物情報を紹介します。

ノーガホテル秋葉原 建物情報

住所:東京都千代田区外神田3-10
交通:JR秋葉原駅より徒歩6分、銀座線末広町駅より徒歩4分
設計:the range design、大末建設
施工:大末建設
敷地面積:662.19 m2
延床面積:4,160.27m2
構造:鉄骨造
階数:10階建
客室:120室
オープン:2020年7月

10階建で4000m2くらいなので、そこまで大きくないホテルです。

※最近はこのくらいの規模で魅力的なホテルが増えてきたような気がします。

秋葉原の大通りから一本通りを入ったところに、このホテルはありますが、本当にこの辺にあるのかと疑ってしまうくらいでした。

というのもホテルは植栽がふんだんに表に出ていて、秋葉原の雰囲気とは全然違うのです。

例えるならば、突如現れたオアシスのような空間でした周辺にはラーメン屋や電気屋がある中で、いい意味でも異質な場所でした。

ホテルエントランスの役割を担うレストラン

ホテルのエントランス部分は、レストランのテラス席になっていて、建物内に入ってもそこにホテル感はなく、完全にレストランの空間が広がっています。

レストランのテラス席

建物内に入ったところ

ただ正面には大階段があり、特にホテルの受付がこちらと案内されなくても自然とその階段が行き先を示してくれるように感じました。

その階段を登っていくと、上がった正面にホテルの受付がありました。

階段の先にある受付

※建築の考え方でアフォーダンスというものがありますが、人の行動を建築や空間が誘導できていて素晴らしいなと思いました。

受付はどちらだろうと考えたり、分かりづらいために大きなサインがあることが多い中で、この計画はとても勉強になりました。

ホテルの受付

ちなみに大階段はノーガホテル上野でも見られました。よかったら上野の方の記事も併せて見てみてください。

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受付横の待合兼ギャラリー

受付でチェックインをしていると、隣にちょっとした空間があることに気がつきました。

そこはソファが置かれているので、待合として使われます。ただそれだけではなく、ギャラリーとしても機能しています。

ギャラリーの待合

置いてある棚にはホテルで使われている備品が販売されています。

ホテルの備品が売られている棚

ホテルで使ったものを購入できるのはハイクラスのホテルではよくありますが、このホテルはハイクラスに負けないくらいこだわりを持って作られているものが多いので、それらが自信をもって販売されています。

ホテルで使われているアロマだったり、シャンプーなどが売られていました。

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驚きが作られているエレベーターホール

チェックインを済まして客室へと向かいます。客室フロアに到着してエレベーターの扉が開くと、目の前にピンクの光が飛び込んできました

いきなりだったので「おっ」と驚きましたが、このように何か仕掛けがあると、特別な体験をした気持ちになれます。

そのピンクの光というのは、窓ガラスにピンクのシートが貼られているというものでした。

※なぜそこが窓なんだろうか、と建築をやっている自分は思いましたが、設計をやっていると法規的にも面積を調整するためにも色々と考えるので、確かにそこを屋外にするという選択肢も確かにあるなと思いました。

そのおかげか副次的に面白い仕掛けを作っていて、活かし方が上手いなと思いました。

外から見て見ると、どうやら各階でその色は違うみたいです。

外から色付きの窓を見る

最上階の一番広いデラックスツインに宿泊

ノーガホテル秋葉原東京は客室のレパートリーはそこまで多くはなく、19m2〜35m2の範囲で客室があります。

一番小さい19m2はダブルの部屋ですが、今回宿泊したのは一番大きいデラックスツインで35m2の部屋になります。

部屋はリビングのような安心感のあるインテリアと配置でした。

テレビに向かってソファとテーブルがあるところが、リビングらしさを強めているのだと思います。

ホテルですと、ベッドの正面にテレビがあるということが多い印象です。

リビングのような配置

そして窓が2ヶ所ついており、換気のために少し開けられるようになっています。窓があっても換気ができないホテルも多いので、こうやって開けられると嬉しいものです。

2つある窓

ただし開けられすぎると子供が危なかったりするので、ストッパーによって少ししか開けられないようになっていました。

開放制限された窓

また、このホテルのコンセプトは「地域との深いつながりから生まれる素敵な経験」であり、特に「音楽」に力を入れていました。

全120室の中で5室しかないデラックスツインの部屋に泊まると、特にこだわりのあるオーディオを楽しむことができます。

今回の部屋では「VANDERSTEEN AUDIOのMODEL1」というオーディオが置かれていました。こちらは非常に希少なものだそうです

こだわりのオーディオ

あまり音質について詳しくはありませんが、普段聴く音とは明らかに違う、人を感動させる音が出ていることは分かりました。音の奥行き感が全然違いました。

このオーディオは実際に泊まってみて感じてみてほしいです。客室によって置かれているオーディオが異なるので、他のものも聴いてみたいと思いました。


客室の他の部分も紹介しておきます。

トイレはひと回り広いゆったりした広さで、仄暗い空間で落ち着きました。

トイレ

洗面所は電球で象徴的に演出された鏡、浴室はオーバーヘッドシャワーが良かったです。

洗面所

浴室

冷蔵庫はガラスの扉で中が見えるタイプでした。こちらはおしゃれなホテルや外資系ホテルでよく見かけます。

ガラス扉の冷蔵庫

地域のデザイナーによるこだわりのある小物

ホテルの中で目についたものは、全てこだわりのあるものとも言えるくらい、多くのプロダクトに地域のデザイナーなどが関わって作られています。

ルームキーから始まり、ティッシュ箱、お茶、シャンプー、ルームウェア、タオル、グラス、アロマなどなど、それぞれこだわりがあるもので、それがホテルのパンフレットでも紹介されています。

中でも個人的に気に入っているのはアロマです。ホテルに入った時にここはノーガホテルだと呼び起こされます。

1階はレストランですが、それでもホテルのアロマを感じられたのは、室内の空気環境の管理ができているからで、そこも目に見えない所ですがすごいなと思いました。

朝食はホテルのレストランでフォカッチャを頂く

今回は朝食付きにしたので、朝はホテルのレストランで食べました。

※レストランは株式会社MOTHERSと連携してスパニッシュイタリアンを提供しています。

朝食は、窯焼きのフォカッチャが出てきてすごく美味しかったです。

天井がそこまで高くないためからか、天井の照明が効果的に働いていて、昼夜問わず空間が均質に保たれているなと思いました。

昼の雰囲気

夜の雰囲気

美味しい食べ物と上質な空間に触れることができたので、とても充実した朝でした。

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おわりに「ホテル滞在はとことん楽しむ」

以上、ノーガホテル秋葉原東京の紹介でした。

ここまでこだわりを持って作られているホテルも多くないと思うので、このこだわりに触れてみると楽しいと思います。

ホテルで提供されているものはとことん楽しみたいので、色々仕掛けがあるのは堪らなかったです。

小さいですがフィットネスもありました。小さいですが完全貸切だったので安心して楽しめましたし、館内施設が豊富だと宿泊者の選択肢も増えて、よりホテルのブランド力も上がるのだなと思いました。

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