はじめに「上海のマリオットホテル」
中国の上海にある”ホンタホテル、ラグジュアリーコレクションホテル上海(THE HONGTA HOTEL, A LUXURY COLLECTION HOTEL, SHANGHAI)”に宿泊してきました。
2023年に行きましたが、中国観光は容易ではなく、「24-144hトランジットビザ」によって滞在してきました。
また、GoogleMapも規制されていることから、ホテルも探しにくく、外資系で安心感のあるマリオットホテルにしました。ホンタホテルはマリオットのポートフォリオで一番高い、ラグジュアリーブランドに属しています。
ラグジュアリーブランドではありますが、16000円程で泊まれたというのもホテルを選んだ決め手でした。
時代感のある落ち着くデザイン
ホンタホテルは2001年に竣工したホテルです。
それゆえに時代感があり、どこか懐かしさを感じられるデザインのホテルです。
外観は石張りでグリッド状のデザインになっていますが、外装の劣化に時代を感じました。
エントランスに入ると1.2階が吹抜の大きな空間で、ラグジュアリーホテルらしい豪華さがありました。
内装には大理石などが使われ、ベージュの色合いがデザインテーマになっていました。
レセプションでチェックインを済まし、エレベーターまで向かうのですが、少し廊下を進みます。その廊下も石張りで、期待感を高めてくれました。
このホテルはウェディングにも使われるのですが、納得できる豪華さがありました。
広くてラグジュアリーな客室
今回宿泊したのは33階にあるエグゼクティブデラックスの部屋です。
エレベーターホールの床は花柄のカーペットで、壁は石、天井はモールディングで装飾がされていました。
廊下はデザインに古さこそありますが、赤茶の木がアクセントとなり、どこか懐かしい印象もありました。
客室はシンプルな長方形で広さは48㎡あります。
玄関から少し廊下があり、その横に水回り、奥に寝室というオーソドックスな配置でしたが、水回りへの出入口は寝室に向いていました。
寝室にはベッド、ソファの他、デスクもあり、デスクチェアとしてはアーロンチェアが使われていました。
窓からは上海の街を一望できますが、サッシやガラスは汚れていたこともあり、開放感は感じにくかったです。
水回りはトイレ、洗面、浴槽、シャワー室が十分なゆとりを持って配置されていました。床壁は石張りで、浴槽はFRP製でした。
ホテルの建築計画
ホンタホテルは地上40階建で、フロア構成は次のとおりです。
披露宴会場やレストラン、プールなど、シティホテルとしての機能が多く備わっています。
次に客室フロアの平面計画を見てみます。
平面計画は客室にある避難経路図を見ると分かりやすいです。
平面形状は長方形に近いシンプルな形状で、中央に客用エレベーターが6基あります。
その斜め向かいにスタッフ用エレベーターが1基あるので、正当なエレベーター計画だと感じました。
平面計画からは日本の法規と近いことが伺われました。ただ、誘導灯の計画は日本よりもスマートだと思いました。
エグゼクティブラウンジで過ごすひととき
今回宿泊したのがエグゼクティブフロアだったため、ラウンジを利用することができました。
ラウンジは眺望の良い40階にあります。2層吹き抜けで好きな席でドリンクや軽食など楽しめるようになっています。
行った時間は夜遅かったため、ソフトドリンクしか置いていませんでした。
内装はタワーマンションのスカイラウンジのような既視感がありました。
眺望は開けており、夜では遠くに上海らしい華やかな照明の建物などが見られました。
しかし、ホテルの足元部分に広がっているアパートメント群はかなり暗く不気味に思えるくらいでした。
39階で優雅な朝食
今回は朝食ビュッフェをいただきました。朝食会場は、4階と39階の2箇所どちらでも良いと案内があったため、39階を選んでみました。
メニューとしてはパンやサラダ、オムレツなどの洋食とおかゆなどの中華があり、種類も豊富でした。
内装は落ち着きのある洋風のインテリアで、窓際の席を選びましたがとても居心地は良かったです。
おわりに「ネットが使えないからこそ、ホテル滞在を楽しむ」
以上、ホンタホテル、ラグジュアリーコレクションホテル上海の紹介でした。建物の豪華さにはさすが高級ブランドだと感じました。
館内のWi-FiでGoogleやYouTubeなどが中国の規制により使えなかったのは残念でしたが、その不自由さも一興でした。
THE HONGTA HOTEL, A LUXURY COLLECTION HOTEL, SHANGHAI
所在地:889 DONG FANG ROAD, PUDONG DISTRICT, SHANGHAI, SHANGHAI, CHINA, 200122
最寄駅:世紀大道駅(Century Avenue)
設計:Sydness Architects
階数:地上40階
客室数:328室
竣工:2001年
※この記事では、宿泊者としての視点に加え、建築士としての視点も踏まえて紹介していきます。