宅建は学生でも取得できて役に立つ資格|トータル15,240円で独学合格が可能

仕事・資格

はじめに「学生でも取れる資格」

宅地建物取引士、通称「宅建」は非常にメジャーな資格ではありますが、簡単に合格できるものではありません。合格率は16%ほどで、合格者の平均年齢は35歳です。ほとんどの人は、社会人になって会社で働きながら取る資格です。

しかし受験資格の制約はなく、学生でも誰でも受験可能です。令和元年の試験ですと14歳の合格者も出ています

なので、社会人になってまとまった時間が取りにくくなる前に、学生のうちに宅建を取ってしまおうというのが、本記事の主旨です。それを実際に学生のうちに宅建に合格したという立場から勧めたいと思います。

この記事は次の人に向けて書いています。

・学生のうちに宅建を取ろうと思っている人、取ろうか迷っている人

結論としては、少しでも不動産や建築の仕事に関わる可能性があるのであれば、取るほかないです。

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宅建の概要について

宅建は主に不動産業で役立つ資格で、宅地建物取引業者は土地や建物の売買や賃貸の斡旋を行います。

その契約のときに重要事項説明というものを行うのですが、それは宅建の資格を持っていないとすることができません。

つまり宅建を持っている人がいないと契約ができないということです。

宅建の試験は年に1回行われます。例年10月に試験で2ヶ月後頃に合格発表という流れです。

令和5年(2023年)のスケジュール
試験日:10/15(日)
合格発表:11/21(火)
令和6年(2024年)のスケジュール
試験日:※未定
合格発表:※未定

試験の内容は4択のマークシート方式で、全部で50問あります。

科目としては「宅建業法、法令上の制限、権利関係、税金その他」の4つに分かれます。その合計50問のうち、近年は35点くらいが合格ラインです。

合格率は16%ほどで、合格者の平均年齢は35歳です。受験費用は7000円です。

以上が宅建資格の簡単な概要です。次より具体的な話に入っていきます。

学生のうちに取得すべき理由とメリット

では、私がなぜここまで学生のうちに宅建を取ることを推奨しているかというと、明確な理由があります。

それは「結局かかる時間をいつ投下するか」を考えたときに、学生の時期ならば時間の融通を利かせ、かつ確保しやすいからです。

多くの人は社会人になってから宅建を取ります。ですがそれは非常にもったいないことだと思っています。なぜなら社会人になったら、もっと実際的なことの勉強に力を入れるべきです。

そして遊ぶ時間も社会人の方が少ないのが一般的なので、人生の時間を長期的に見たときに、「資格勉強のための時間をいつ投下するか」を考えるというのは非常に大切なことです。

目先のことも大切なのは分かりますが、自分に対しての長期投資を早い段階でする方が、ゆくゆくのレバレッジは大きいのです。

・資格勉強のための時間をいつ投下するか→早い段階(学生の時)なのでは?


メリット

そして学生のうちに宅建を取るメリットは、就職してから、あるいは就活時からのスタートラインを高くできることにもあります。

例えば、宅建業を営むには従業員の5人に1人は宅建資格の保持者でなければならないのですが、資格保持者が足りていないため、希少価値は高く、企業から求められる立場になります。

また資格を持っていることで給料に資格手当が出る会社がほとんどですので、初任給から差が出てくることもあります。

・ステータス、給料ともスタートラインを高くできる


デメリット

強いて学生のうちに合格するデメリットを上げるのであれば、遊ぶ時間がその分減ってしまうということかもしれません。

しかし宅建の勉強に使う3.4ヶ月というのは、学生期間の10%にも満たないです(10%はでかいという意見もあるかもしれませんが)。

だからといって、宅建の勉強期間が缶詰め状態になるというわけではないので、遊びを息抜きとしながらコツコツとやるのがいいと思います。

※学生時代を振り返ってみて勉強体制としてよかったと思うのは、図書館を使いやすいという点です。地域の図書館に比べ、定期試験前の期間を除けば快適に勉強できる環境があると思います。

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宅建を生かせる業界

宅建を生かせる業界は不動産のほか、建築・金融等があります。イメージしやすいところですと、不動産は賃貸の契約、建築は建物の販売があると思います。

金融でも、融資業務において不動産の知識は必要になってきます。最近ですと金融機関はグループ会社として不動産部門を持っていたりしますので、そういったところで活躍できます。


経験談

私の場合ですと、以前はハウスメーカーの設計職でしたが、建築士の資格はもちろんのこと、学生の頃に取った宅建の資格も十分に活かせました。

設計職だったので、決して土地や建物の売買を直接やるということはなかったのですが、知識として役に立ちました。例えば用途地域や登記簿謄本の知識です。宅建は建築の業務と重複するところもあるので、取っておいてよかったと思いました。


将来的な選択肢の拡大

そしてこれからの業界の展望として、建築・不動産のダブルライセンス(2つの資格を持っていること)としての可能性も感じています。

宅建(不動産)× 〇〇」という新たな道も、宅建を持っていることで開拓しやすくなると思います。実際にそんな挑戦をしている人はたくさんいます。

例えば創造系不動産の代表である高橋寿太郎さんのやっていることはそれに当たり、そして面白いです。

建築と不動産のあいだ そこにある価値を見つける不動産思考術」という本を出しているので、宅建を取る前に先回りして読み、将来の可能性を感じてみるのもいいかもしれません。

宅建の合格までにかかる費用は15,240円

学生の場合、資金はそれほど潤沢にないと思いますので、独学で宅建取得に臨むかと思います。ですが独学は決してハンディキャップではないです。ましてや宅建は独学で合格が十分に可能です。

そこで実際にかかる費用についてです。私が独学で勉強した際の費用を計算したら15,240円でした。つまり15,240円で合格可能ということです。内訳は以下の通りです。

費用の内訳
①受験費:7,000円
②学習テキスト:3,300円
③過去問:2,860円
④一問一答:1,980円
⑤勉強用ノート:100円
∴合計:15,240円

では次に実際に使った参考書を紹介します。宜しければ参考にしてみてください。

独学合格のための参考書

実際に使用した参考書は、全てメジャーな資格校であるTACが出版しているものです。次に紹介する「3冊」のみで十分だと思います。

宅建の科目は割ととっつきにくい分野だと思うので、一問一答を隙間時間にやるというのは結構効果的です。参考にしていただけたらと思います。

宅建の試験のための基礎知識はこの本一冊で十分です。1周で終わらせるのではなく、部分的に何度も復習をこの本ですれば、体系的な知識は身につきます。

過去問はやればやるだけ実践力が身につきます。少なくとも3年分はやっておきたいところです。この本には12年分も入っているので、心強いです。

一問一答は文庫本のように持ち運びのしやすいサイズです。電車の中や待ち時間にコツコツとやることで、スピーディな解答力が身につきます。

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おわりに

学生の頃に宅建を取得して、今は建築士としての仕事をしているので、なかなか宅建資格の出番はないものの、資格を持っていることそれ自体で評価を受けることが多いです。しかも学生時代に取ったということもあって尚更です。

そして、社会人のスタート地点でいきなり名刺に「宅地建物取引士」と書いてある人はなかなかいないので、それも大きな魅力だと思います。その優位性を得るために学生のうちに取得するという目的でもありだと思います。後々学生時代の自分の選択に感謝することになると思います。

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