建築 滋賀の土着的建築が作る新たな風景「ラ・コリーナ近江八幡」 はじめに 2019年4月に滋賀に行ってきました。 一番の目当ては、このラ・コリーナ近江八幡です。 建築家、藤森照信さんが設計したこの建物は、たねやという和洋菓子店のフラッグシップとして2015年に開店しました。 日本の風土、素材を建築に投影した土着的な建物を作るのが藤森さんの特徴ですが、このラ・コリーナ近江八幡の広大な敷地内ではメインショップを中心とした様々な建物や素材を見ることができます。 草屋... 建築
建築 考えること、歩くこと、建築と哲学「西田幾多郎記念哲学館」 はじめに 2019年4月に石川県に行ってきました。 西田幾多郎記念哲学館はかほく市にあり、金沢市の北側に位置します。設計は安藤忠雄さんです。 金沢周辺を1日に色々な建物を見て回ろうと計画していたため、金沢駅でレンタサイクルをし、かほく市の方まで行ってみました。 結果として1日に50km以上自転車を漕ぐことになったのですが、安藤建築はたどり着いた時の達成感を一際演出してくれます。 西田幾多郎(187... 建築
建築 未来永劫に魅了する富士山の形「静岡県富士山世界遺産センター」 はじめに 2019年4月に静岡県富士山世界遺産センターへ行ってきました。 静岡県富士宮市に位置し、2017年に開館した建物です。 設計は坂茂さんで、坂さんの作品は国内だと大分県立美術館、成蹊大学の図書館、スイデンテラスなどがあります。 国外だとフランスのポンピドゥーセンター・メスやラ・セーヌ・ミュージカルが有名です。 坂さんは木格子を多用する印象があり、またこの富士山世界遺産センターではポンピドゥ... 建築
建築 繋がる空間と反射する景色「茅野市民館」 はじめに 2019年3月末に長野へ行ってきました。 長野で見たかった内藤廣さんの設計した安曇野ちひろ美術館や藤森照信さんの神長官守矢史料館、高過庵を求めて行きました。 茅野市には神長官守矢史料館や高過庵があるのですが、駅に接続した茅野市民館も素晴らしい建築でしたので紹介します。 自分の建築旅の候補に入れ忘れていて危うく後悔するところでしたが、古谷誠章さんの設計したこの建物には純粋に感心させられまし... 建築
建築 沖縄的な空間の在り方を考える「今帰仁村中央公民館」 はじめに 今帰仁村中央公民館は沖縄の今帰仁村にあります。 今帰仁村は名護市の北側、本部町の西側にありますが、今回は本部町の瀬底島に泊まり、建築を巡ってみました。 といっても見たいものはこの今帰仁村中央公民館と名護市庁舎です。 これらはどちらも象設計集団とアトリエ・モビルによる設計で沖縄らしさが詰まった建物です。 そして瀬底島から出発してサイクリングで行ってみたものの、山間のアップダウンのある道を1... 建築
建築 自然に近い抽象さが作り出す風景「沖縄平和祈念公園」 はじめに 沖縄本島の南側の糸満市にある平和祈念公園へ行ってきました。 この公園は第二次世界大戦の沖縄戦終焉の地としての記憶を残す場、その後の平和を祈念する場として作られました。 公園内に設けられた資料館や塔、礎、墓苑などはそこに訪れる人々に沖縄戦を想像させるものとなっています。 沖縄の海に開けたロケーションは未来に向けた強い意志が感じられ、また全てを受け入れてくれる海は一人の願いも逃すまいといつま... 建築
建築 建築と沖縄風土との融合「名護市庁舎」 はじめに 名護市庁舎は沖縄の名護市にあります。1981年に完成した建物で、設計は象設計集団とアトリエ・モビルです。 沖縄の名建築の一つとしてこの名護市庁舎は挙げられますが、沖縄という地域性を含み、その時代を感じられるこの建物は希少価値の高いものになっています。 那覇市から離れた名護市は少々辺鄙ですが、それもまたローカルさが残されているということになるのだと思います。それでは紹介していきます。 あわ... 建築
建築 建物に刻まれた記憶を知る「佐喜真美術館」 はじめに 佐喜眞美術館は沖縄の宜野湾市にあります。宜野湾市といえば米軍の普天間基地がある場所ですが、この美術館は普天間基地に隣接しています。 設計は沖縄の建築家、真喜志好一さんで、沖縄にある他の作品ではシュガーホールや沖縄キリスト教短期大学が有名です。 ※沖縄は電車が那覇市内のモノレールしかないため、観光客の移動は車が最適だと思います。しかしそれなら風土を感じてみようとレンタサイクルをし、那覇から... 建築
海外 冬のヨーロッパ29日間建築旅の記録 はじめに「ひとりでヨーロッパへ」 冬にヨーロッパへ一人旅に行ってきました。目的はたくさんの建築を見て審美眼を養うためです。 一旦建築の実務から距離を置くことで、純粋に建築と一対一で向かい合う時間をとりました。 この記事では、ヨーロッパを周遊した29日間の内容を細かく書いていこうと思います。 事前リサーチの方法と体験談 長期の一人旅ということもあり、事前に調べておくことは沢山ありました。 見たい建築... 海外
建築 光を受けるガラスパネルのファサード「FRAC(FOND Regional D’ Art Comtemporain)」 はじめに フランスのマルセイユにあるFRAC(FOND Regional D’ Art Comtemporain)に行ってきました。FRACは現代アートを展示する美術館で、建築家・隈研吾さんが設計し2013年に完成しました。 隈さんの作品は日本各地で見ることができますが、このFRACは隈さんの特徴が全面に現れています。素材は異なれど分割されたパネルが角度を付けて取り付けられるというのは、国内では例... 建築