建築士が実務で使っている参考書を紹介|法規編

参考書・本

はじめに「設計で使う法規の参考書」

私は建築の設計をやっていますが、設計における法規の知識の大切さは身に染みて感じています。

やりたいことが実際に法的に絡まず実現できるのか、法的にどの程度実現できるのかというのは、デザインの検討と同じくらい大切なことです。

行政や審査機関と同じくらいの専門知識が必要という訳ではありませんが、対等に話し合えるくらいの基礎知識は設計者である限り持っていなくてはならないです。

そんな実務をやっている中で、頻繁に使っている法規関係の本を今回は紹介したいと思います。

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建築基準法関係法令集

法令集は出版社が様々なので、自分が使いやすそうなものを選べばいいと思います。ただほとんどの人は、「建築士試験で使うもの」=「仕事で使うもの」であると思うので、仕事で使いやすいというよりも、試験で使いやすいものという選び方になると思います。

私の場合は日建学院のもので、選んだ理由としては、冊子や文字の大きさがちょうど良かったからです。

※この法令集選びついては、一級建築士のテキスト紹介の記事でも紹介しているので、良かったら見てみて下さい。

建築申請memo

この本は法令集を分かりやすくまとめたものになります。設計をやっている身としては、パッと概要を調べたければ、法令集よりもこの建築申請memoを見ることが多いです。

内容も分かりやすく、図や表を用いてまとめられています。法令の解説本としては最も認知度が高い本だと思います。

建築関連法規の解説

先程、建築申請memoは認知度が高い本だと紹介しましたが、逆にこちらの本は認知度は低いと思います。しかし、こちらは痒いところに手が届く良本で、私が最も愛用している本でもあります。

熊谷組の設計部が作っている本で、設計をやる人が知りたい情報ばかり書かれています。取り敢えずこの一冊を覚えれば、設計者としてのレベルはかなり上がります。

Amazonの口コミでも、「他の解説本よりも頭1つ2つ抜けている」と書かれていたくらい、実務者に評価されている本です。

※素晴らしい本ではあるのですが、法改正が反映できていないところもあるので、その部分には注意が必要です。

建築消防advice

消防に関して調べる時はこの本を使います。こちらは建築基準法ではなく、消防法の分野になります。

使用頻度こそ高くはないですが、この建築消防adviceを元に事前チェックした上で、所轄消防署と協議を行うことになります。

消防署側もこの本を手元に置いて協議を行うくらい、両者の共通認識となっている本です。消防についてはこの一冊が独占状態だと思います。

確認申請[面積・高さ]算定ガイド

設計をやっていて頻繁に確認が必要なってくるのが、面積や高さの算定の仕方です。これらは計画においてシビアになってくるので、この本があると心強いです。

例えばどこが容積率算定の面積対象になるのか、判断に迷う時は結構あります。長年設計をやっている人でも迷うくらいです。それらをこの本で解決できる部分も多いです。

建築物の防火避難規定の解説

基準法における防火規定・避難規定の部分の解説に特化した本です。法令集を読むだけでは掴みにくい、あるいは掴めない内容を、こちらの本で具体的に解説しています。

解説なので、この本に書いてある内容が見解として正しいとは言えない、と言いたいところですが、ほぼこの本の内容が確認申請の際の審査基準として見られることが多いです。

※2016(第2版)ですが、2024年現在でもこれが最新版なのです。

建築確認のための基準総則・集団規定の適用事例

基準総則(面積や高さ・階数など)と集団規定(容積率や天空率・日影など)で基準法からは読み取れない部分についての解説が書かれています。

この本も上記の建築物の防火避難規定の解説と同様に、行政や審査機関との共通認識になる本です。

※書店や一般財団法人建築行政情報センターからは2022年版が購入できるので、そちらをお勧めします。

建築設備設計・施工上の運用指針

基準法における設備に絡む部分、例えば排煙など、法的な解釈で迷う部分について書いてあります。上記の二つ「建築物の防火避難規定の解説」と「建築確認のための基準総則・集団規定の適用事例」ほどではないですが、設計に際してよく使う本です。

※2019(第2版)ですが、2024年現在でもこれが最新版なのです。

[用途別]建築法規エンサイクロペディア

こちらは設計の初期の構想段階で使うことが多いです。建物の用途ごとにチェックが必要な事項や法規関係が纏まっています。

例えば”商業”で言えば大規模店舗立地法が絡んでくることや、”病院”で言えば医療法や診療報酬規定が絡んでくることなど、注意すべき点が網羅されています。

設計をやっていると、どうしても初めて設計する用途というのは出てくるので、そうした際にこの本を初めのとっかかりにすると良いです。

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おわりに「参考書でミスを防ぐ」

以上、建築士が実務で使っている法規関係の参考書を紹介しました。仕事は常にこれらの本をお供にして進めています。

これらを軽く一読しておくだけで、判断に迷ったときに「あの本に確か書いてあったから確かめてみよう」という行動につながり、ミスを防げます。

一番恐いのは、「大丈夫かな?」とも思わないことですので、そういった意味で今回紹介したのは設計者が必ず持っておくべき本でした。少しでも参考になれば嬉しいです。

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