敷地面積660㎡の土地にホテルを計画してみる【空想のホテル計画】

設計

はじめに「空想のホテル計画」

今回はホテルの設計をしてみようと思います。

実際に建つわけではないので思う存分自由に計画できるのですが、それでは実際的でなくつまりません。

なので「実際に建つ」という気持ちで、建築的な条件をイメージしながら設計していきます

※この記事では、実際のホテルの写真を載せてイメージをしやすくしながら書いていきたいと思います。

建築の方でしたら、もっとこうしたらいいだろうとか、一般の方でしたら、こんなだったら魅力的だとか、イメージを膨らませながら読んでいただけると嬉しいです。

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様々な視点から必要な機能を考える

まず敷地の設定から始めます。

設計は実際にある敷地でやっているのですが、住所まで書くと生々しいので、それは避けることにします。

住所以外の部分で、敷地条件を下記の通りまとめました。

敷地条件

敷地面積:約660
用途地域:商業地域
指定建蔽率:80%
指定容積率:700%
防火指定:防火地域
高度地区:なし
日影規制:なし

このくらいの敷地規模、容積率だとモデルになるホテルも沢山あります。

計画をするにあたって、このホテルにどんな機能を付加するか考えていきます。

視認性の高いレストラン

ザ・ノット広島の1階レストラン部分

まず、足元の作り方です。広い視野で考えていきます。ここは賑わいのあるエリアなので、1.2階は飲食店など、街の人が使いやすいようにするのがいいなと思いました。

イメージしやすかったのは、ザ・ノット広島やザ・ノット札幌です。

ザ・ノット広島は1階にレストランがあり、交差点に位置しているため、視認性が非常に高いです。

そのレストランは緑豊かなテラス席があり、とても魅力的だったので、このような雰囲気は欲しいなと思いました。

ザ・ノット広島のレストラン

また、ザノット札幌ですが、こちらは1階にコンビニなど物販店舗が入り、2階にホテルのレストランがあります。

1階は街の流動性に対応しうる箱だけ作っておいて、2階のレストランも街に開く、というのもありだなと思いました。

ザ・ノット札幌の店舗(1階)とレストラン(2階)

そんなイメージのもと、1階は飲食店、2階はホテルのレストランの構成でいこうと思いました

収益性を考えると、1階にはホテル以外の用途もあった方が良いのではないかと思いました。

花火の見える屋上テラス

ホテルで屋上を活用しているところはそこまで多くはないですが、今回は眺めや花火を意識して屋上テラスを作ろうと思いました

参考になる例として、ザ・ロイヤルパークキャンバス札幌大通公園が挙げられます。

ザ・ロイヤルパークキャンバス札幌大通公園

ここは屋上でバーベキューができるようになっていて、お酒も出しています。

近くにタワーがあり、景色という点でも適した場所だと思います。

ロイヤルパークキャンバス札幌の屋上

また、先述したザ・ノット広島は、最上階にロビー、バー、そして屋上テラスがあり、そのような構成も魅力的です。

ザ・ノット広島の屋上

そんな事例をイメージしながら、子供も遊べるようなビアテラスを作りたいと思いました。

夏には花火を特等席で見え、自分もそんな場所だったら行ってみたいと思っています。

条例によって必要になる駐車場

駐車場は条例によって、最低限設置しなければならない台数が決まっています。今回の計画ですと16台くらい必要なので、どこに配置しようか迷います。

平置きだとかなりの面積を支配してしまうので、敷地が余っていない限り、機械式駐車場にするのが一般的です。

参考事例として、浜町ホテルを挙げてみます。

浜町ホテル

ここはホテルとマンションが一体になった珍しい複合施設ですが、大通りの反対側、つまり裏側に機械式駐車場の出入口があります。

浜町ホテルの裏側の駐車場

先程のロイヤルパークキャンバス札幌にしても大通り側でなく、側面の通りに駐車場を設けています。

ロイヤルパークキャンバス札幌の駐車場

このように正面側はなるべくホテルや店舗のファサードとしての性質を重視するのが一般的です。

しかし今回は敷地形状的に、1階テナントの位置を考えると間口の広い正面に駐車場の出入口を取るのが良いだろうと思い、そのような計画にしました。

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ミドルクラスのホテルを参考にした客室のバリエーション

次は客室を考えていきます。せっかく自由に考えていいのだからラグジュアリーホテルにしてもいいところですが、場所的なところも考えて、高級路線ではなく、割とリーズナブルなミドルクラスのホテルを考えることにしました。

しかしながら面積帯は25㎡後半を多めとし、ゆったり感のある広さで計画します。

最近はそのようなホテルが増えてきたような印象があります。ホテルステイが流行ってきたからかもしれません。

参考事例としては、先ほども紹介したザ・ノット広島が挙げられます。

建築的コストは抑えて、インテリアで個性的な魅力を作る、というのが今風なのかもしれません。

コスト重視の外観デザイン

外観に感して特に大きなこだわりはありませんが、「品よく作る」というところは重要視したいです

デザインは考えていくとキリがないので、一旦第一案として作ったパースを載せます。

最終形のパースから逆算すると完成度は3割程度です。外観に表情をつけたくて、浜町ホテルのようにバルコニーを作りました。

浜町ホテル。バルコニーのあるホテル。

そこに植栽が見えると、建物としての魅力が格段に増すと思います。建物の両端にバルコニーがあり、そこが緑豊かだったら思わず入ってみたくなるかなと思いました。

デザインはゼロから作りましたが、三井ガーデンホテルのような面持ちになりました。

計画建物を正面から見る

デザインは今風ではなく、一時代前かもしれません。コストは抑えめにしたいので、サッシサイズを統一し、基準階は各階でデザインが切り替わることが無いようにしました。

先ほど書いた屋上と駐車場部分についてもパースを載せておきます。

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おわりに「必要と思うことこそ発信する」

以上、ホテルの計画に伴う思考過程も踏まえたご紹介でした。

もっとかっこよくデザインしたいですが、限られた時間の中でのアウトプットだったので、一旦このくらいにしておきます。

仕事でやるのであればもちろんブラッシュアップを重ねながら進めていくものです。

※平面図も作っていますが、今回は載せないことにしました。

この記事を書こうと思ったのは、ホテルステイを多くする中で、自分がいいと思うものを集めて発信すれば面白いのではないかと思ったからです。

それは自己満足ではあるのですが、何か自分らしく社会に発信したかったからかもしれません。


今回事例として紹介したホテルについて、それぞれ記事を書いておりますので、よかったら見てみてください。

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