2018

未分類

「光」について考えてみる

はじめに 日常と切っても切り離せない要素で建築・都市計画には必要不可欠な「光」について考えてみます。光と言っても建物の外部と内部では求められる役割は変わってきます。また、基本的な考え方である全般照明と局所照明に加えて、近年は空間の質を高めるための演出的な照明のあり方が大切になっています。その「光」の持つ効果について外と内に分けて考えていきます。 外の光 まず、外部だと商業地と住宅地とでは明るさが大...
まち

平城宮跡から奈良公園へ 《奈良・まちあるき》

はじめに 日本の古都、奈良を歩き感じたことを書いてみます。奈良では平城宮跡から奈良公園までを歩きました。普段行かない場所や初めて行く場所では、移動手段に徒歩を優先的にすることが多いです。そちらの方が常に入ってくる情報に対して一つ一つ処理しやすいからです。 なので奈良でも徒歩です。それでも見落としているところは多分にあるので、無意識に情報を取捨しているのだと思っています。 平城宮跡第一大極殿 平城宮...

ランニングで橋を学ぶ《隅田川テラス②》

ランニングで橋を学ぶ《隅田川テラス①》の続きです。 隅田川マップ 蔵前橋 蔵前橋(完成1927年)は上路形式の3径間アーチ橋です。そして両端にヒンジがあるので、「2ヒンジソリッドリブアーチ」です。アーチリブは10本もあるそうです。吾妻橋とも似ています。現在(2018.12)は改修中です。 鉄道橋(総武本線) 浅草橋駅・両国駅間の総武本線の鉄道橋は3径間の橋で、中央径間がアーチ橋(ランガー桁橋)、両...

ランニングで橋を学ぶ《隅田川テラス①》

はじめに 先日、瀬戸内海のしまなみ海道を渡り橋の面白さに触れたため、今回は東京の隅田川に架かる橋の構造について、ランニングをしながら学んでみました。 生活圏内にある川なので自分にとって馴染みがあるところでもあります。夜にランニングをすることが多いので、写真は主に夜に撮ったものになります。 ✔︎あわせて読みたい ・サイクリングで橋を学ぶ《しまなみ海道》 隅田川マップ 参考までに、隅田川沿いにある橋を...
建築

ラフなレンガの表情と回遊プラン「林原美術館」

はじめに「3つの前川建築が近接する岡山市」 林原美術館は岡山県岡山市にあります。設計は前川國男さんです。 岡山市には林原美術館の他に、”岡山県庁舎”と”天神山文化プラザ”の2つが前川建築として存在しています。 それぞれ徒歩圏内で行けるので、見学者にとってこの距離感は非常にありがたいです。 林原美術館は1964年に開館しましたが、当初は岡山美術館という名称だったそうです。 のちに岡田新一さんの設計し...

サイクリングで橋を学ぶ《しまなみ海道》

はじめに 私は普段、建築ばかりに目を向けているのですが、土木も建築に近い分野でしかも「橋」というのは構造的な考え方がとても勉強になりますし、形の美しさがあります。 今回はしまなみ街道を渡って見た橋を例に挙げながら学び、理解を深めていこうと思います。 《参考文献》 ♦トコトンやさしい橋の本(依田照彦・著)←初学者として読んで分りやすかったです ♦写真で見る橋の構造形式ー道路橋の保全のために(藤原稔・...
建築

非直線のひだと表面のクラフトによる大空間「日生劇場」

はじめに「建築家・村野藤吾」 村野藤吾(1891-1984)さんは、同じく建築家の丹下健三さんと対比的に考えられることが多いようです。 その年代ではモダニズムの思想が建築界にも取り巻いていたので、多くの建築家がモダニズム建築を作っていました。 しかし村野さんはそのベクトルとは違う、大衆に向けた建築をつくる人でした。 実は村野さんは大学では初め電気を学んでいたのですが、自分には向かないと感じ途中で建...
展示

過去を読み解き未来に繋げる、建築という記憶の設計「田根剛|未来の記憶」展

はじめに「田根剛さんの個展へ」 東京オペラシティで開催した「田根剛|未来の記憶 Archaeology of the Future -Digging & Building」展に行ってきました。 展示はいくつかありましたが、個人的に気になったものだけ抽出して紹介します。 【会期】2018.10.19~12.24(終了) 【場所】東京オペラシティ アートギャラリー (function(b,c,f,g,...
建築

風光明媚な大三島を感じ、いざ建築へ「今治市伊東豊雄建築ミュージアム」

はじめに「瀬戸内海の大三島へ」 今治市伊東豊雄建築ミュージアムは瀬戸内海の大三島(おおみしま)にあります。 大三島はしまなみ海道が通っているため、今回は自転車をレンタルしアクセスすることにしました。広島県の尾道から大三島は4~5時間くらいで行けます。 自然あふれる島々と澄んだ内海を見ながら進めんでいるためか時間はあっという間に過ぎてしまいます。問題は大三島に入ってからミュージアムに行くまでの道のり...
建築

さんかくの建物に沿った展示空間「坂の上の雲ミュージアム」

はじめに「建築家・安藤忠雄の設計」 愛媛県松山市にある坂の上の雲ミュージアムを紹介します。設計は安藤忠雄さんです。三角形のエッジの効いたガラス張りの外観と建物内外を回るスロープが特徴的な建物です。 大阪には「坂の上の雲」の作者、司馬遼太郎さんの記念館があり、その設計を安藤さんが担当したことがきっかけでこのミュージアムの設計も決まったようです。 司馬遼太郎記念館が曲面の外壁で受動的に周辺環境を取り込...
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